...はり板(いた)をふみたてる牛の足音がバタバタ混合(こんごう)して聞こえる...
伊藤左千夫 「箸」
...諸君はこれまでに聞いたことのない不思議な世界にふみ入っている御自分を発見することであろう...
海野十三 「四次元漂流」
...近(ちか)つ淡海(あふみ)に制したまひ一二...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...をがらを踏(ふみ)をり玉ふなりといひつたふ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...何といふみじめな人間だらうと自分を罵つた...
種田山頭火 「行乞記」
...早朝をふみしめて立つた...
種田山頭火 「旅日記」
...ふみ江さんも縹緻(きりょう)が少し下がった」「姉だけなら来てもらいたいって...
徳田秋声 「挿話」
...あなたというおかたはわたしにとって、かけがえのないおかたなんです、……さあ、今すぐにも、ちょっと家に帰って、手紙を書きましょう」と彼女はだしぬけにことばを結んだかと思うと、今にも部屋を出て行くかのように、一足ふみ出した...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それをふみこたえて...
豊島与志雄 「女と帽子」
...今度は此方から忠太郎を探し出して、どんなことをしても、もう一度母子三人で会わなくちゃならない、おふみ、頭(かしら)のところへ、だれか大急ぎで呼びにやっておくれ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...Kは台所へ一歩ふみ入れたが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...みづから出(いづ)るに難(かた)からば文(ふみ)にてもおこせかし...
樋口一葉 「月の夜」
...ここもまたコンクリートの床は草履のふみどころもないほど水びしゃびしゃで...
「鏡餅」
...文(ふみ)をば否(いな)という字にて起したり...
森鴎外 「舞姫」
...伝六におふみ話す...
山中貞雄 「右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法」
...おふみは静かにそちらを見...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...蛙たちの頭を踏(ふみ)つけて表に飛び出しましたが...
夢野久作 「オシャベリ姫」
...石神の文(ふみ)を読んだからには悪魔の片われに違いない...
夢野久作 「白髪小僧」
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