...石灰(せっかい)と赤土(あかつち)だけは普通のものを使うが、ふのりは使わず、その代り何だか妙にどろどろしたものや、外に二、三種の化学薬品を混入するのであった...
海野十三 「東京要塞」
...泥色(どろいろ)をした浅草紙を型にたたきつけ布海苔(ふのり)で堅めた表面へ胡粉(ごふん)を塗り絵の具をつけた至って粗末な仮面である...
寺田寅彦 「自由画稿」
...この群集の中に二年住んでいたら吾(わ)が神経の繊維(せんい)もついには鍋(なべ)の中の麩海苔(ふのり)のごとくべとべとになるだろうとマクス・ノルダウの退化論を今さらのごとく大真理と思う折さえあった...
夏目漱石 「倫敦塔」
...麩海苔(ふのり)と生卵でゴシゴシ洗濯せられた者と見えて癖のない奴を...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私はおはげはこまるからこれからはふのりで洗いましょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...布海苔(ふのり)みたいに...
吉川英治 「野槌の百」
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