...不図(ふと)気(き)がついて見(み)ると...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...「朧夜(おぼろよ)や顔に似合はぬ恋もあらん」といふ句をふと思ひ出した...
犬養健 「朧夜」
...風呂敷を懐中(ふところ)にしてわざわざ嵯峨まで出掛けたものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...頬冠(ほおかむり)の頭をうな垂れて草履(ぞうり)ぼと/\懐手(ふところで)して本家に帰った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...王儉がの七略の六藝といふ名稱では經目を標榜するに足りぬとして經典としたのは都合がよいから之に從ふと云つてゐる...
内藤湖南 「支那目録學」
...不圖(ふと)此(この)知識(ちしき)を結(むす)び付(つ)けて考(かんが)へ得(え)た彼女(かのぢよ)は一寸(ちよつと)微笑(ほゝゑ)んだ...
夏目漱石 「門」
...まア精々五百兩か千兩といふところで御座いませう」主人久八が死に際に言つたといふ『七千兩』とは大分隔(へだた)りがあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」松田さんのふところには...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...私しゃお前さんに頼みたいことがあるんだよ」「頼みたいことッて」吉里は懐中(ふところ)から手紙を十四五本包んだ紙包みを取り出し...
広津柳浪 「今戸心中」
...(理由はないのだが大分前から自分で選んで自分で本を買ふといふ習慣を忘れてゐる...
牧野信一 「五月のはじめ」
...從容として死に就くといふと...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...ふとハーシュは縮れ毛の可愛らしい子供が水色の水兵服を着て空気銃を持ってばらの藪(やぶ)のこっち側に立ってしげしげとハーシュの車をひいて来るのを見てゐるのに気が付きました...
宮沢賢治 「車」
...」といふと、「お襦袢もこさへて上げたつていいわ...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...母の看視を思ふと図太くその方許りを見続けることが出来なくなつた...
横光利一 「父」
...」ふと久慈は真紀子を見ると...
横光利一 「旅愁」
...彼の懐中(ふところ)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...関ヶ村から山ふところへはいってゆく...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふと、痛涙を刺すようなものが秀吉の眼を熱くした...
吉川英治 「新書太閤記」
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