...ふっくりした甲にくぼんでいる...
芥川龍之介 「上海游記」
...倉地はいとしくってならぬようにエボニー色の雲のようにまっ黒にふっくりと乱れた葉子の髪の毛をやさしくなで回した...
有島武郎 「或る女」
...お妙はその二重瞼(ふたかわめ)をふっくりとするまで...
泉鏡花 「婦系図」
...次の室(ま)つき井菊屋の奥、香都良川添(かつらがわぞい)の十畳に、もう床は並べて、膝まで沈むばかりの羽根毛(はね)蒲団(ぶとん)に、ふっくりと、たんぜんで寛(くつろ)いだ...
泉鏡花 「怨霊借用」
...膝もふっくりと張り...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...ふっくりしている...
太宰治 「美少女」
...色の白いふっくりしたお饅頭を...
中里介山 「大菩薩峠」
...雪ややふっくりして来る...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...いかにもふっくりと厚味がある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...ふっくりとしたなかに...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...豊頬(ふっくり)した如何(いか)にも愛嬌のある円顔で...
二葉亭四迷 「平凡」
...その店の前に腰掛けて居る三十余りのふっくりと肥えた愛嬌の女が胸を一ぱいにあらわして子供に乳(ちち)を飲ませて居る...
正岡子規 「車上の春光」
...保のふっくりとした顔は蒼ざめていて...
「おもかげ」
...私はXと暮す以上は大いにXをふっくりしたものにしてやりたいと思って居ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...色は非常に白くて上品に痩(や)せてはいるが頬(ほお)のあたりはふっくりとして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...餅(もち)に入れるほどにもふっくりと伸びず...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...おくみのふっくりとしたおもながな顔が...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...沈み込む程ふっくりした夜具に潜り込む時...
夢野久作 「斬られたさに」
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