...經文の眞似をしながら巫山戯(ふざけ)て踊り過ぎるところで...
石川啄木 「鳥影」
...その感じを胡魔化すようにいっそうふざけてもみたが...
伊藤野枝 「転機」
...子供たちは若い從兄弟たちとうれしさうにふざけてゐた...
辻村もと子 「春の落葉」
...平素厳めしい大叔父さんがふざけるのを喜んだらしく...
豊島与志雄 「人の国」
...七歳から十三歳までで、隊を組んで生活し、街路を歩き回り、戸外に宿り、踵(かかと)の下までくる親譲りの古いズボンをはき、耳まで隠れてしまうほかの親父(おやじ)からの古帽子をかぶり、縁の黄色くなった一筋きりのズボンつりをつけ、駆け回り、待ち伏せし、獲物をさがし回り、時間を浪費し、パイプをくゆらし、暴言を吐き、酒場に入りびたり、盗人と知り合い、女とふざけ、隠語を用い、卑猥(ひわい)な歌を歌い、しかもその心のうちには何らの悪もないのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...巫山戯(ふざけ)た事を言やがると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...四十年来この絵は若い下宿人達のふざけ気分を刺激してきた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「ふざけてるのかしら」誰も...
久生十蘭 「キャラコさん」
...今度ふざけた真似をしやがったら承知しないぞ」というと...
久生十蘭 「魔都」
...とふざけたように扇をあげ...
火野葦平 「糞尿譚」
...彼が未だふざけてゐるのか? といふやうな顔をしてゐたが...
牧野信一 「秋晴れの日」
...無邪気そうにふざけている様子は...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ふざけたことうぬかすな」「おお臭い」勝子は自分の鼻の前で手を振った...
山本周五郎 「季節のない街」
...おふざけでない!」「ま...
吉川英治 「大岡越前」
...左右両大臣以下の任官式――などという悪ふざけが...
吉川英治 「平の将門」
...お前は先にお寝(やす)みというのさ」ふざけるな! と宅助はムカついて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ふざけちゃ嫌だよ」と...
吉川英治 「野槌の百」
...何か……人違いだろう」「ふざけるなッ!」と云う声は横から来た拳(こぶし)と一緒だった...
吉川英治 「松のや露八」
便利!手書き漢字入力検索