...小さいながらにそんな事を一人で思いふけっているともうとめどなく悲しくなって来て父がなんといっても母がなんといっても...
有島武郎 「或る女」
...興味の深い静かな遊戯にふけっているのであろう...
有島武郎 「卑怯者」
...夜分静かに話にふけっていると...
石原純 「左千夫先生への追憶」
...しばしば山の雲を見ながら話にふけっているが...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...なにか考えごとにふけっている...
江戸川乱歩 「妻に失恋した男」
...相も変らず清国留学生会館でダンスの稽古にふけっているのを見るに及んで...
太宰治 「惜別」
...ひねもす政党政治と競馬との紳士的討論にふけっているに相違ない...
谷譲次 「踊る地平線」
...一月前の東京の新聞に読みふけっている...
谷譲次 「踊る地平線」
...などと追懐にふけっているとわたしの空想はそれからそれへと当時のありさまを幻にえがいて...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...専門の学者の立場から見れば結局こういうよりほかはないであろう――にふけっている一方で...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...引きしまった顔をして沈鬱(ちんうつ)に黙然と考えにふけっているのであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そういう瞑想(めいそう)にふけっているうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...読みふけっている最中に...
野村胡堂 「胡堂百話」
...フリーダは長いあいだ別なもの思いにふけっているようにそこに坐っていたが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ロシアの近代思想を縦横に解剖してゆく検事の論告に読みふけっている最中に...
平林初之輔 「探偵小説壇の諸傾向」
...むかし厩務員(きゅうむいん)が大量の悪書にふけっているのを見たことがあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...物思いにふけっている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...作者の顔はこの誤魔化しをどうすれば通り抜けられるかと一身に考えふけっているところが見えてくるのである...
横光利一 「作家の生活」
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