...草鞋がたわいなく踏み応えのないふかふかしたような地面を踏んだ感じを覚ゆることがある...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...お米なしでは御飯が焚けません……」彼女の両方の頬ぺたがふかふか動き出した...
魯迅 井上紅梅訳 「端午節」
...例(れい)のふかふかした肘かけ椅子に...
海野十三 「豆潜水艇の行方」
...ふかふかとしたあんらくいすが...
江戸川乱歩 「探偵少年」
...その中にふかふかと埋って寝た...
太宰治 「もの思う葦」
...ふかふかした真白な寝床が重ねてある...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...こっちは客間のふかふかした...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「嫁入り支度」
...「この黒い所が病氣だ」と高村の伯父が頭部の黒いふかふかした腦細胞らしいものを箸の先で拾ひあげて壺の中に入れた...
辻村もと子 「春の落葉」
...」庸三は新調のふかふかしたメリンスの対(つい)の座蒲団(ざぶとん)の一つに...
徳田秋声 「仮装人物」
...「僕はあまりふかふかした蒲団は気味がわるい...
徳田秋声 「黴」
...ふかふかした燈心...
中勘助 「銀の匙」
...囁きかふかふか煙突煙吐いて赤い火の粉も刎ね上る...
中原中也 「山羊の歌」
...ふかふかと乾いて来る歓びが...
中谷宇吉郎 「泥炭地双話」
...田舎大尽風に狐の毛皮をふかふかつけたコートを着て...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...ふかふかと着こんだ大矢シヅに傘をさしかけられ...
久生十蘭 「あなたも私も」
...絨氈と共色(ともいろ)のふかふかとした長椅子(デイヴァン)の上に身を投げかけ...
久生十蘭 「魔都」
... そのなかでも いちばん きちんとしていて ふかふかなのが ベンジャミンの おばと そのいとこたち ―― フロプシー モプシー カトンテル ピーター ―― の おうちなのです...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter おおくぼゆう やく 「ばにばにベンジャミンのはなし」
...おかみさんがふかふかした蒲団を叩いて膨らましてるところだの...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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