...此「ドール」君の風(ふうぼう)を最も能く伝へてゐるは我々日本犬だよ...
内田魯庵 「犬物語」
...蜘蛛の精じみた風貌(ふうぼう)をもっているよ...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...現代の教養があまねく深くその風(ふうぼう)に浸潤しているので...
高村光太郎 「九代目団十郎の首」
...今の帝大学生は既に先生の風(ふうぼう)を知らず...
辰野隆 「浜尾新先生」
...元来禁欲僧(そう)じみた風貌(ふうぼう)の彼にはよく似合う刈(か)りたての頭をして...
田中英光 「オリンポスの果実」
...衣冠束帯の似合いそうな風貌(ふうぼう)の持主で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...遠い昔に会った母の風貌(ふうぼう)を想い起してなつかしさに堪えないと...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...自分の熱愛しているアンナの夫のカレニンの風貌(ふうぼう)を見て穢(けが)らわしい心持になったと同じような気がして...
近松秋江 「狂乱」
...古(いにし)えの絵にあるような美しい風貌(ふうぼう)の持主であったし...
徳田秋声 「仮装人物」
...熊本市の市電争議の指導者だった当時の彼の風貌(ふうぼう)がどこにあるだろうか……...
徳永直 「冬枯れ」
...衒学(げんがく)的な天才はだの風貌(ふうぼう)をしているが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...更生の蕪村は別趣の風貌(ふうぼう)を帯びたか知れない...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...哲人としての風貌(ふうぼう)を具(そな)えていたことの実証である...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...現れるとムッツリとした風貌(ふうぼう)を示し...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...二人のうち年長の男は海で生まれたかのような風貌(ふうぼう)を持ち...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...長じてますます王者らしい風貌(ふうぼう)の備わっていくのを御覧になっては心苦しさに堪えないように思召したのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...――ブルさんとはその風貌(ふうぼう)ぜんたいをさした仇名であるが...
山本周五郎 「青べか物語」
...あの各の風貌(ふうぼう)も地上から消されるのだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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