...ふいと手欄(てすり)を離れて...
有島武郎 「或る女」
...彼れはくさくさしてふいと座を立った...
有島武郎 「カインの末裔」
...それでふいと思い出したことがある...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...ふいと起(た)ち上つて帰つて往つた...
薄田泣菫 「茶話」
...あなたは、まじめな顔をして冗談を言うから可愛い」冗談ではないのだ、本当なんだ、ああ、あの絵を見せてやりたい、と空転の煩悶(はんもん)をして、ふいと気をかえ、あきらめて、「漫画さ...
太宰治 「人間失格」
...ふいと立ち上ると眩暈(めまい)がしそうで...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...それを今日ふいと思い出した...
寺田寅彦 「柿の種」
...わたしはふいと思い出したのです...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...愚な話しではあるが一月のうちに生命が危ふいとか言つたさうな...
樋口一葉 「うつせみ」
...平気な顔をしてふいと遣ッて来た...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ふいと私を突き戻して閉(し)め込んだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ふいとそれを手にとって読んで見るような気になるまいものでもないと思ったからであった...
堀辰雄 「菜穂子」
...ふいとその老外人の連れてゐる茶色の犬が頭に小さな怪我をしてゐるのを見つけて...
堀辰雄 「夏の手紙」
...ふいと好い気もちになってひとりでに足も止まり...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...わたくし共がふいと崖の所にボオトが一艘繋いであるのに気が付きました...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...そうかと思うと又ふいと娘がこの中に来ていはせぬかと思って...
森鴎外 「雁」
...ふいと腕ぐみを解いてそこへ寄って来ると...
吉川英治 「江戸三国志」
...覚(さと)りましたな」「ふいと姿を隠しおった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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