...からだをすっかりふいて...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...なんのためにお見廻しなさつたのか、私などに分らぬのは勿論の事でございますが、尼御台さま御自身にしてもなんの為ともわからず、ただふいと、あたりを見廻したいやうなお気持になつたのではないでせうか...
太宰治 「右大臣実朝」
...ふいに天井へ指をさして...
田中貢太郎 「天井裏の妖婆」
...ふつてもふいてもよろしい白船居...
種田山頭火 「行乞記」
...ふいと子供らしい無邪気さから...
徳田秋声 「爛」
...扉はふいに動いて...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...市木さんはふいに言った...
豊島与志雄 「絶縁体」
...お梅といふいろは茶屋の名題の女が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」停車場の黒いさくに凭(もた)れて母は涙をふいていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...それを風聴(ふいちょう)かたがたその娘を伴(つ)れて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...もう一人の高貴な方がふいに入って来られた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...自分でふいと捕まえるのですね...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...さうしたらふいとそれを見て...
森林太郎 「混沌」
...をとゝしか、もう、先をとゝしの頃、それも晩春の今頃であつたが、ふいに、たそがれ頃も思はず、千家をお訪ねしたことがある...
吉川英治 「折々の記」
...ふいとさっきの用を思いだして...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ふいを衝(つ)いて...
吉川英治 「新書太閤記」
...吹聴(ふいちょう)やらで...
吉川英治 「松のや露八」
...城太郎はふいを打たれて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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