...八十八カ所の霊場である石手寺の参道には両側ともびっしりと乞食が坐っていたが...
伊丹万作 「映画と癩の問題」
...粗末な学校の廊下も窓もびっしりと湿り...
原民喜 「秋日記」
...びっしりと細(こまか)い字で書き埋められた長たらしい手紙を...
火野葦平 「花と龍」
...びっしりとゆくわよ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...びっしりと生(お)い茂(しげ)るものですから...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...板をびっしりと張(は)ったほうが見たところもよいので...
柳田国男 「母の手毬歌」
...びっしりと杉が繁っていた...
山本周五郎 「似而非物語」
...朱色に熟れた実がびっしりと生(な)っていた...
山本周五郎 「新潮記」
...雑木林はびっしりと枝を交わしていた...
山本周五郎 「風流太平記」
...枯草のびっしりと繁ったゆるい勾配の台地を三十間ばかりゆくと...
山本周五郎 「風流太平記」
...びっしりと生(な)っている枝で...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...崖の斜面には杉がびっしりと枝をさし交わしていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...四十度ばかりの傾斜をびっしりと埋めている...
山本周五郎 「藪落し」
...顕微鏡式の文字がびっしりと詰まっている...
夢野久作 「暗黒公使」
...びっしりと住み合うておる...
吉川英治 「私本太平記」
...びっしりと緑い絨毯を敷詰めたように微生物が水の表面を覆っているのだ...
蘭郁二郎 「植物人間」
...びっしりと隙間もないほど砂浜を彩っていた...
蘭郁二郎 「地図にない島」
...中味のびっしりとつまった歌...
和辻哲郎 「歌集『涌井』を読む」
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