...ひらめくのさえ眼にはいりません...
芥川龍之介 「妖婆」
...潮風(しおかぜ)にヒラヒラとひらめく信号旗の文句を...
海野十三 「空襲葬送曲」
...美しくひらめくのです...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...それもひらめくというよりはむしろ死にかけている鳥の翼(つばさ)のように...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...ひらめくことがあった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...空中に渦巻(うずま)きのぼる生命の大火炎のひらめく言葉であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その丸屋根の向こうにはひらめく暁(あけ)の明星がかかっていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかも、その静寂の奥に、なお声あり! はるか早川の、早瀬のむせびか、峰々にからむ風の唸りか、はた冴えまさる氷雪のきしり、あるいは樹々の身じろぎ、鳥獣の寝息……いやいやそれよりも、つつましい寒山の静寂、自身のうそぶきとも、ただしは人の心の……何か知らず、鋭い針めいて、しんしん、きんきん、と乱れひらめく、幽(か)そけくも底力ある、あやしい調べが、忍びやかに脳底に刺し徹(とお)る……声やあらぬ雪つむ山の夜半の声時に、風が持てくる、太皷の遠音...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...だが私はかすかに視野にひらめく白点から眼を離さない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...これ皆世上の有様なり……ひるがえる袖、ひらめく扇...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...僕の眼に広島上空に閃(ひらめく)く光が見える...
原民喜 「鎮魂歌」
...気味のわるい火の輝きでひらめくので無理にも想像力でそれを幻だと考えてしまうわけにはゆかなかった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...ひらめくと同時に恥じた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
......
松本淳三 「再生の日の海を眺めて」
...窓の外の亜米利加大使館の星条旗のひらめくのを見上げたときにも...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
......
横瀬夜雨 「花守」
...「あのひらめく錦旛(きんばん)の下に...
吉川英治 「三国志」
...剣光のひらめく下に...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索