...ひらめくのさえ眼にはいりません...
芥川龍之介 「妖婆」
...ひらめくたびに船が横かしぎになって...
有島武郎 「或る女」
...深く隠された感情が時々きらきらとひらめくような目を...
有島武郎 「或る女」
...時に海の上にひらめくものあり...
泉鏡花 「悪獣篇」
...新聞の三面記事を読んでいる時でさえ時々電光のひらめくようにそのような考えが浮かんだりした...
寺田寅彦 「球根」
...みな清らかに、ひらめく声だ、そして妙に寂びしい声だ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...しかも、その静寂の奥に、なお声あり! はるか早川の、早瀬のむせびか、峰々にからむ風の唸りか、はた冴えまさる氷雪のきしり、あるいは樹々の身じろぎ、鳥獣の寝息……いやいやそれよりも、つつましい寒山の静寂、自身のうそぶきとも、ただしは人の心の……何か知らず、鋭い針めいて、しんしん、きんきん、と乱れひらめく、幽(か)そけくも底力ある、あやしい調べが、忍びやかに脳底に刺し徹(とお)る……声やあらぬ雪つむ山の夜半の声時に、風が持てくる、太皷の遠音...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...だが私はかすかに視野にひらめく白点から眼を離さない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...其時彼女の頬にひらめく如くさした赭味は...
長與善郎 「青銅の基督」
...青柳又八郎の長剣が頭上高々とひらめくと...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...他の一つは奧深く――幽かにひらめくそうめいなる佛の如き理智!遠い記憶の...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...霊感のひらめくまで...
久生十蘭 「あなたも私も」
...死んだもののたましいを風が吹き集めるところにわたしのたましいもみちびかれたおお父トオカルよ河があるひらめく剣がある女が洗っている浅瀬の岸でそれを聞くと...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...その衣(きぬ)のひらめく帯は下界を覆ひ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ひらめく瓦斯燈(ガスとう)の明りとの間を出没する...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...ひらめく五色の弔旗も...
吉川英治 「三国志」
...「あのひらめく錦旛(きんばん)の下に...
吉川英治 「三国志」
...ピカリピカリとひらめくのは...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??