...旗をひらひらとなびかせた...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
...姉のは黄色く妹のは紅色のりぼんがまた同じようにひらひらと風になびく...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...桜の花片(はなびら)は、ひらひらひらと、わが檻の上より舞落ちるのであった...
海野十三 「大脳手術」
...・をさない瞳がぢつと見てゐる虫のうごかない・くもりつめたく山の鴉の出てきてさわぐ・てふてふひらひらとんできて萩の咲いてゐる・いちにち雨ふる土に種子を抱かせる其中漫筆行乞と魚釣...
種田山頭火 「其中日記」
...二羽の椋鳥がひらひらと落ちてきました...
豊島与志雄 「狸のお祭り」
...その白紙がひらひらと河岸の夕風で踊っているところが...
中里介山 「大菩薩峠」
...オーバーの裾をひらひらと風に靡かせておられた...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...小旗のやうにひらひらしてゐた...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...ある時刻ある朝ある時刻に中空の梢からひらひらと小さな木の葉は舞ひ落ちてゐた...
原民喜 「ある時刻」
...何もかも洗い清められた空気のなかに溶け込んでゆくようで天空のかなたにひらひらと舞いのぼる転身の幻を描きつづけた...
原民喜 「死のなかの風景」
...今にもぶつ倒れさうな痩男がひらひらと紙幣を屋台に差出し...
原民喜 「火の唇」
...それはひらひらと地上にむかって落ちて行って...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...はしやぎ出してひらひらと逃げ出した...
牧野信一 「タンタレスの春」
...灰色の旅行服の短かい上着にひらひら垂れさがっている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...ひらひらと光って見えた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ひらひらと翻(ひるがえ)って...
山本周五郎 「山彦乙女」
...青木綿(あおもめん)のひらひらしたやつで...
吉川英治 「新書太閤記」
...またどこかへ寺宝の文書や墨付などは運び去ったらしく、ひらひらと、そこらにこぼれ落ちている数片が眼にとまるだけだった...
吉川英治 「新書太閤記」
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