...火先にひらひらと揺れました...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...戦闘旗がひらひらとひるがえった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...何かひらひらとまいおりてくるような...
江戸川乱歩 「大金塊」
...旅僧の姿はひらひらと室の其処此処に閃くばかりでどうすることもできなかった...
田中貢太郎 「怪しき旅僧」
...今晩の虫と変らない一匹の蛾がその客の襟元にでも這つてでもゐたかのやうにひらひら飛んだ...
田中貢太郎 「蛾」
...いらっしゃい」女はもう月の下を風に吹かれる雲のようにひらひらと歩いて往った...
田中貢太郎 「蘇生」
...わがにほん国では風もないのにひらひらと「サクラ」が散り...
谷譲次 「踊る地平線」
...上方の流行唄だ」宮さん宮さん御馬の前でひらひらするのは何んじゃいな...
直木三十五 「近藤勇と科学」
...これも夢のもののいろいろの羽衣をきた蝶蝶はひらひらときて花に戯れ...
中勘助 「銀の匙」
...敗戦のころには大穴のあいた軍艦が次々曳かれて入ってきたが――今は占領軍のさまざまな船がきれいな国旗をひらひらさせて...
永井隆 「この子を残して」
...ひらひらと落花の舞うが如く...
中里介山 「大菩薩峠」
...オーバーの裾をひらひらと風に靡かせておられた...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...……披々披々(ひらひらひらひら)...
牧野信一 「青白き公園」
...驚く間もなく蝶はひらひらと小生の腕を離れて舞ひあがるのです...
牧野信一 「女優」
...その柳の枝の間から桜の花がひらひらと散つて少し下に溜(たま)つて居る処が画いてある...
正岡子規 「病牀六尺」
...私は夏羽織をひらひらさせたり...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...ひらひらと横長い旗が動いて居るのも見えた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...旅合羽(たびがっぱ)をひらひらさせて...
吉川英治 「江戸三国志」
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