...黄いろい簾(すだれ)が紅の紐(ひも)で結ばれ...
石原純 「アインシュタイン教授をわが国に迎えて」
...宿の拂ひも一とき保證して置いてくれよ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...女の右の靴(くつ)のひものむすびかたが...
鈴木三重吉 「湖水の女」
...もしわたしが教区の鐘のひもを火事だといって――すなわち...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...三藏は「さうですねえ」とひもじいのを堪へて返答してゐる...
高濱虚子 「俳諧師」
...天地有情(うじやう)の夕まぐれわが驂鸞(さんらん)の夢さめて鳳樓いつか跡もなく花もにほひも夕月もうつゝは脆(もろ)き春の世や岑上(をのへ)の霞たちきりて縫へる仙女の綾ごろも袖にあらしはつらくとも「自然」の胸をゆるがして響く微妙の樂の聲その一音はこゝにあり...
土井晩翠 「天地有情」
...紐(ひも)で首から下げて持って行った...
徳田秋声 「足迹」
...おぬしの専門は南蛮鋳物ぢやが金物なら木彫よりはなほ磨滅する憂ひもなしな...
長與善郎 「青銅の基督」
...水で濡らした長い紐(ひも)の端つこを絡(から)むと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どんな人にも寸毫(すんがう)の疑ひも挾ませなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...香之助の葬(とむら)ひも濟まぬうちから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...思ひも寄らぬ怖(おそ)ろしいことが書いてあつたのでございます」「どれ」平次は喜三郎の差出した...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その娘(こ)も間違ひもなく九十くらゐの婆さんになる」「あツ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひもじくとももうしばらく我慢をしろ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...中に干魚(ひもの)のやうな皺の寄つた爺いさんがゐて...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...笠の紐(ひも)をシッカリと締上げた...
夢野久作 「斬られたさに」
...ぜひもない成行きと申そうより...
吉川英治 「新書太閤記」
...猫の干物(ひもの)みたいな婆のクセにして...
吉川英治 「新・水滸伝」
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