...自分は疑ひもなく征服者の地位に立つて居る...
石川啄木 「雲は天才である」
...拭ひもあへで眼を塞ぎつ...
泉鏡花 「紫陽花」
...あの壜には長紐(ながひも)がついていて...
海野十三 「見えざる敵」
...腹がごろごろ鳴ってひもじくてこらえられなかった...
田中貢太郎 「西湖主」
...その封筒を三つとも封印をした上に紐(ひも)でゆわえて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...すっかりボロ(ではない生地(きじ))を出してしまったのはぜひもないことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...長い紐(ひも)がふらふらと春風(しゅんぷう)に揺れる...
夏目漱石 「草枕」
...大きな口を革紐(かわひも)で縛られて臥(ね)ていた...
夏目漱石 「それから」
...「いよいよ佳境に入りますね」と寒月は羽織の紐(ひも)をひねくる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...兎も角も首に卷き付けた細紐(ほそひも)だけを外(はづ)して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...間違ひもなく引渡さうが――牧野樣江戸御留守居の金山樣にお目にかゝり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...間違ひもなく毒死で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三「君は前の亭主(ていしゅ)にどんな風に叱られていたかね……」与一は骨の無い方の鰺(あじ)の干物(ひもの)を口から離(はな)してこういった...
林芙美子 「清貧の書」
...まがひも無き大黒屋の美登利なれども誠に頓馬の言ひつる如く...
樋口一葉 「たけくらべ」
...袂(たもと)から革紐(かわひも)を出して襷(たすき)をかけた...
山本周五郎 「いさましい話」
...ついでに手で笠の紐(ひも)をひき千切ってはねた...
山本周五郎 「新潮記」
...よろいの高紐(たかひも)におや指をさしはさみ...
吉川英治 「私本太平記」
...それだけは頼んでおくぞ」僧正はそういっていかにも帯紐(おびひも)を解いたような容子(かたち)で杯をかさねはじめた...
吉川英治 「親鸞」
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