...それにはひねくれた松(まつ)その他(た)の常盤木(ときわぎ)が生(は)えて居(い)ましたが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...よくも仮面をかぶって人を陥れたという女らしいひねくれた妬(ねた)みひがみが...
有島武郎 「或る女」
......
伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...操縦するにはこの上もなくひねくれた偏屈な舟だった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ひねくれた氣持はない...
太宰治 「金錢の話」
...継子育ちのようなひねくれたとこがのうて...
谷崎潤一郎 「細雪」
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谷崎潤一郎 「春琴抄」
...西鶴にはしかしもつとわるくひねくれたものがあつた...
田山録弥 「自他の融合」
...そのひねくれたようなところが妙に自分と気が合ったのも不思議である...
寺田寅彦 「イタリア人」
...何と云うひねくれたひとであろうかとやりきれなくなって来る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ひねくれた笑いをなさるでしょう...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...松は本土のやうにひねくれた枝ぶりを持たない...
林芙美子 「屋久島紀行」
...今日からは、ひねくれた、意地の悪い、ご注文どおりのオールド・ミスになっていくだろう...
久生十蘭 「復活祭」
...根性のひねくれた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...このひねくれた笑ひ聲は彼女をなほ寂しくさせた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...この傾斜ではお伽話はやめてこはれたオペラグラスでアラベスク風な雨をごらんひととき鳩が白い耳を洗ふとシガーのやうに雲が降りて来てぼくの影を踏みつけてゐる光のレエスのシヤボンの泡のやうに静かに古い楽器はなり止むそして…………隕石の描く半円形のあたりでそれはスパアクするカアブする匂ひの向ふに花がこぼれる優しい硝子罎の中ではひねくれた愛情のやうにぼくがなくした時刻をかみしめるぼくはぼくの歌を忘れてゐる...
森川義信 「歌のない歌」
...どうも年齢が若くてひねくれた者は手がつけられませんので――」「ふむ――...
森下雨村 「五階の窓」
...かれのひねくれた快感に充分なる満足をさせてやった...
吉川英治 「大岡越前」
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