...偏狹者(ひねくれもの)の主筆が買つてやつたのだと云ふ...
石川啄木 「病院の窓」
...今日の目ではとうてい解き難いひねくれた彼女の外交に...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...もっとひねくれてるんじゃないかしら...
太宰治 「虚構の春」
...」けれども私のそんなひねくれた用心は...
太宰治 「津軽」
...亡くなった夫のような、ひねくれた、変質的な、邪悪な精神で、執拗(しつよう)にジリジリと捻(ね)じ曲げられたら、どんな素直な心でもしまいには曲って来るのであろうか...
谷崎潤一郎 「鍵」
...そうされるとナオミの方も妙にひねくれて...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...ひねくれていない正直な...
種田山頭火 「片隅の幸福」
...西鶴にはしかしもつとわるくひねくれたものがあつた...
田山録弥 「自他の融合」
...これだけの子供がひねくれ者となり...
永井隆 「この子を残して」
...ひねくれ者のように見ている人もあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...その方の曲りひねくれた根性は何としたことだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そう思ってんでしょ……」「そうひねくれちゃ困るね...
林芙美子 「帯広まで」
...ひどくひねくれた女傑だ...
久生十蘭 「だいこん」
...ひねくれたようなところはすこしもない...
久生十蘭 「だいこん」
...種々にひねくれて考えるのはこちらの心の卑しさを見せるようなものではありませんか」「そうではないよ...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...この傾斜ではお伽話はやめてこはれたオペラグラスでアラベスク風な雨をごらんひととき鳩が白い耳を洗ふとシガーのやうに雲が降りて来てぼくの影を踏みつけてゐる光のレエスのシヤボンの泡のやうに静かに古い楽器はなり止むそして…………隕石の描く半円形のあたりでそれはスパアクするカアブする匂ひの向ふに花がこぼれる優しい硝子罎の中ではひねくれた愛情のやうにぼくがなくした時刻をかみしめるぼくはぼくの歌を忘れてゐる...
森川義信 「歌のない歌」
...かれのひねくれた快感に充分なる満足をさせてやった...
吉川英治 「大岡越前」
...彼はすぐいつもの兇悪なひねくれ者に返っていた...
吉川英治 「親鸞」
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