...石垣の下からヌッと現れたその顔――それはひと目でそれと分る若衆の顔だった...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...配電盤をひと目見ると...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...ひと目みたときに...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...この異様な人影をひと目見ると...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...ひと目見た瞬間、私は彼の心に非常な苦悶のあることを知りました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「むかでの跫音」
...」「ひと目あいつに!」「ダメだ...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...「あッ」ひと目、さすがの平次が驚いたのも無理はありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...覆蓋の合口によって烏森の蒔絵師梶川が作ったものだということがひと目で判るから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ひと目(め)見たしゅんかん...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...ひと目見るなり、太陽も、風も、空気も、人の頬(ほ)も、さつと真赤(まつか)に酔(ゑ)はされる愛と匂(にほ)ひの桃の花...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...「あっ……?」そこにいた者はひと目見ると...
吉川英治 「上杉謙信」
...せめて息のあるうちに、ひと目なと、お姿を見たいと、御母公におかせられては、苦しき御息(おんいき)のひまにも、夜となく昼となく、うわ言にまで御名を呼んでおられまする」周善のことばを聞くと、玄徳夫人は、いよいよ身をもんで、「会いたい、行きたい、周善、どうしようぞ……」と、泣き沈んだ...
吉川英治 「三国志」
...ひと目見ると、孔明は、「ゆるせ、罪は、予の不明にあるものを」と、面(おもて)を袖におおうて、床(ゆか)に哭(な)き伏した...
吉川英治 「三国志」
...ひと目会うておあげなされませぬか」尊氏はふと胸をさいなまれた...
吉川英治 「私本太平記」
...では息のあるうち、ひと目、見舞うてやろう」と、箸をおくとすぐ、夜中なのに、傷病兵のいる小屋へ出向いて行った...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひと目見た者はみんな一ト目惚れする縹緻(きりょう)よし...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ひと目見たら忘れない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...足だけ見ても、あいつは船具部だなと、ひと目で分った...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??