...唯(たゞ)ひとつ終なきもの、春と夏とのさかひ、今ひと時...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「カンタタ」
...愛とはなんであるかを思い知った最初のあの幸福だった日からこのかた、私はすっかり希望と嫉妬の俘(とりこ)となって、一日として、ひと時として、それから解放されたことはございません...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...諸君の債権者からひと時を不当にうばって...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...この子がほんのひと時でも私から父の愛を受けて悦んでくれたら……...
永井隆 「この子を残して」
...じっとそのままひと時ほど黙っていた...
中島敦 「悟浄出世」
...駅員はその傍に立って、ひと時、顔を見ていたが、いかにも異様なので、そっと手に触ってみると、氷のように冷たくなっている...
久生十蘭 「悪の花束」
...ゲランはひと時気を失って倒れていたが...
久生十蘭 「海難記」
...いやというほど水を飲み、化けそこなった水の精のように、髪から滴(しずく)をたらしながら岸に這いあがると、気ぬけがして、ひと時、茫然と草の中に坐っていた...
久生十蘭 「肌色の月」
...そういうひと時、深夜の寂寞を破って、並々ならぬ叫び声が銀座四丁目の四角で起った...
久生十蘭 「魔都」
...このひと時の己の愛だ...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...」男はそう言ながら、ひと時、いかにもいたいたしそうな目つきで女を見た...
堀辰雄 「曠野」
...ひと時、マリナは正気と礼節を失ったかのようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
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正岡子規 「古池の句の弁」
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三好達治 「池のほとりに柿の木あり」
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三好達治 「故郷の花」
...ひと時は目に見しものをかげろふのあるかなきかを知らぬはかなき(晶子)宇治の山荘では浮舟(うきふね)の姫君の姿のなくなったことに驚き...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...野の遊びのひと時はしずかに去って行った...
室生犀星 「姫たちばな」
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與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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