...毛布の耳をひとつひとつ揃(そろ)えながら...
梅崎春生 「桜島」
...またトランプのカードをまとにして、ハートならハートのしるしを、上からじゅんばんに、ひとつひとつ、いぬいて見せることもできるのです...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...日本語のひとつひとつが...
太宰治 「古典竜頭蛇尾」
...私たちは列車の窓をひとつひとつたんねんに搜して歩いた...
太宰治 「列車」
...肋骨がひとつひとつ透いてみえて...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...ひとつひとつ単純に考えれば...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...大量にある個々の事象からひとつひとつ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...その動きひとつひとつがこそこそとして妙に曰くありげな男...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...伯母さんがあれかこれかとひとつひとつ出してみせてうまくあたるまでは首をふつてぐづぐづいつてるが...
中勘助 「銀の匙」
...霧のなかからひとつひとつ出てくる街燈のやうに僕のからだのなかに灯つて...
仲村渠 「明るい顔」
...ひとつひとつ八字髯(じひげ)をはやし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...そうしてその星のひとつひとつが東京なんぞの空で見えるよりかずっと大きく見えた...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...ひとつひとつ感心したように眺めていたが...
正岡容 「小説 圓朝」
...そのなかには、すでにかんなくずもつめてあって、ひとつひとつに、死人(しにん)のための小さなまくらまでもいれてありました...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「十二人兄弟」
...王さまが金(きん)の道具(どうぐ)をひとつひとつ...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「忠義者のヨハネス」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...羽柴(はしば)どの」五指のひとつひとつを折って来ながら彼が...
吉川英治 「黒田如水」
...義経は、ひとつひとつ、矢に中(あた)って、浮いては流れてゆく死骸に、「おまえ達のいのちを、この後とも、あだにはせぬぞ」と、胸に念じた...
吉川英治 「源頼朝」
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