...十分たつかたたぬ中にわしはどうやら一廉(ひとかど)の豪華の児になつてしまつた...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...くるわへ繰込んだりするひとかどの通人気どりだった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...行く末は一廉(ひとかど)の富本の名人になろうと評判された位でありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...ひとかどの風騒の士の構えを示して...
太宰治 「令嬢アユ」
...世が世ならばもういまじぶんはひとかどのおんたいしょうでござりますけれども...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...自分に箔(はく)をつける一廉(ひとかど)の洋行か何ぞのように思われていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...われわれはひとかど利口ぶって百姓をぶつことをやめたけれど...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...二度褒美(ほうび)を貰(もら)い少し名前が売れ出したと思うともう一廉(ひとかど)の大家(たいか)になりすました気で大(おおい)に門生を養い党派を結び新聞雑誌を利用して盛んに自家吹聴(ふいちょう)をやらかす...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...地面につばき一つ吐くにしても余先生には何かひとかどの理窟がある...
林芙美子 「婚期」
...ひとかどにやっていた...
火野葦平 「花と龍」
...ひとかどの紳士だからつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...一廉(ひとかど)のものの積(つもり)でいます...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...心の片隅ではひとかどの土地者であるような誇りを持っていた...
山本周五郎 「青べか物語」
...ひとかどどころではなかった...
吉川英治 「三国志」
...ひとかどの者にしてつかわそう...
吉川英治 「私本太平記」
...みなひとかどの男...
吉川英治 「私本太平記」
...柴田勝家などもひとかどの具眼者(ぐがんしゃ)にはちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...侍ひとかどのたしなみは修(おさ)めた者とは――老公の眼からも...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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