...英臣は庇下(ひさしさが)りに...
泉鏡花 「婦系図」
...そして、きょうだいは、ひさしぶりに、たがいに手と手をとりあったのです...
海野十三 「電気鳩」
...つと舞(ま)ひさして...
薄田淳介 「白羊宮」
...緑平老に・ひさしぶり逢へたあんたのにほひで(彼氏はドクトルなり)□・梅雨晴の梅雨の葉のおちる□蠅取紙・いつしよにぺつたりと死んでゐる・山ふかくきてみだらな話がはづむ・山ふところのはだかとなる・のぼりつくして石ほとけ・みちのまんなかのてふてふで・あの山こえて女づれ筍うりにきた晩に土落(どろおと)し(田植済の小宴)...
種田山頭火 「行乞記」
...或る農夫の悦び・植ゑた田をまへにひろげて早少女の割子飯・田植もすましてこれだけ売る米もあつて・足音は子供らが草苺採りにきたので・夕凪の水底からなんぼでも釣れる・露けき紙札『この竹の子は竹にしたい』・ほんとにひさしぶりのふるさとのちしやなます(改作再録)山口後河原風景・おいとまして葉ざくらのかげがながくすずしく木かげがあれば飴屋がをれば人が寄つて・ま夏ま昼の火があつて燃えさかる大橋小橋...
種田山頭火 「其中日記」
...官吏らしい鰌髭(どじょうひげ)の紳士が庇髪(ひさしがみ)の若い細君を伴(つ)れて...
田山花袋 「蒲団」
...中折の庇(ひさし)を目深におろし...
野村胡堂 「九つの鍵」
...丁度庇(ひさし)から羽目へかけての修復で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庇(ひさし)の上へ降りて見ます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...降(ふ)る雨(あめ)を庇(ひさし)に厭(いと)ふて鼻緒(はなを)をつくろふに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...こんな風に笑ったのは実にひさしぶりであるような気がした...
堀辰雄 「聖家族」
...玄関の庇(ひさし)は歪(ゆが)み...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...お父つぁん」庇(ひさし)の下から濃密な煙が巻きだし...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...京極家の廂(ひさし)に隠れて生き永らえようとする卑怯者...
吉川英治 「剣難女難」
...中門廊の廂(ひさし)の方へかくれた...
吉川英治 「私本太平記」
...矢は御車の廂(ひさし)に立った...
吉川英治 「私本太平記」
...どこへいったのかしら――と彼女(かのじょ)が欄(らん)の南側(みなみがわ)から奥庭(おくにわ)の廂(ひさし)をのぞいていると...
吉川英治 「神州天馬侠」
...大慈(だいじ)の御廂(みひさし)を借りて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??