...蕭々(しとしと)と廂(ひさし)を濡らす音が...
石川啄木 「天鵞絨」
...月の光を廂(ひさし)で覆(おお)うて...
泉鏡花 「歌行燈」
...煙突みんな煙を吐く空に雲がない(八幡製鉄所)ルンペンが見てゐる船が見えなくなつた(若松風景)ぎつしりと帆柱に帆柱がうらゝか( 〃 )入雲洞房二句窓にちかく無花果の芽ぶいたところひさしぶり話してをります無花果の芽□・もう死ぬる金魚でうつくしう浮く明り徹夜して句集草稿をまとめた...
種田山頭火 「行乞記」
...廂(ひさし)の最中(まんなか)から下(さが)っている白い紐(ひも)などはいかにも閑静に見えた...
夏目漱石 「行人」
...廂髪(ひさしがみ)やら...
夏目漱石 「坑夫」
...ふと廂(ひさし)の外を見上げた時...
夏目漱石 「門」
...ひさしに白いほこりが...
新美南吉 「鍛冶屋の子」
...新鳥越の路地の庇(ひさし)の上に――梯子(はしご)を掛けなきゃ届かないところに投(ほう)り上げてあったのはどういうわけでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...庇(ひさし)に冠さるやうに繁つた竹を十本ばかり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その庇(ひさし)の蔭へスルリと入りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのひさしは小さい金ぬりの女神像の柱に支えられている...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...「おぬしはどう思う?」甚助は笠のひさしをあげて乾いた路(みち)のあちらに西南の空を見あげるのだ...
本庄陸男 「石狩川」
......
正岡子規 「古池の句の弁」
...――男は鳥打帽の庇(ひさし)をひきさげ...
山本周五郎 「青べか物語」
...深い庇(ひさし)をすべって...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...廂(ひさし)の端まで埋めてしまうほどだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...雨の落ちる廂(ひさし)の下に...
吉川英治 「新書太閤記」
...半分捲いた廂(ひさし)の簾(すだれ)の目が...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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