...)彼女がひけ目を感じていることはこう云う所作だけにも明らかだった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...葉子は矢もたてもたまらず自分にひけ目を覚えた...
有島武郎 「或る女」
...ほんとうをいうと葉子がどこまでも倉地に対してひけ目になっているのを語るに過ぎないとは葉子自身存分に知りきっているくせに...
有島武郎 「或る女」
...ニキビというひけ目があったせいでもありましょうが...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...今は他人の所有として見なければならない心のひけ目を感じながら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...はじめて罪人のひけ目を覺えたのである...
太宰治 「道化の華」
...このひけ目を取り返すには次のジェネレーションの自覚に期待するよりほかに全く望みはないように見える...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...ひけ目がちになった...
徳永直 「戦争雑記」
...結城財政の民衆に対するひけ目の最大の一つは之を欠いた処にあったからだ...
戸坂潤 「近衛内閣の常識性」
...ひけ目に思われるようになりました」「まあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...一番ひけ目を感じていたのは自分の顔であった...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...然し私の方にもそんな誤認を受ける若干のひけ目がなくもなかつた...
宮地嘉六 「老残」
...われわれには身分のひけ目があって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮から愛のささやきをお受けした心のひけ目がある上に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...生れつき足の悪い種はこれをひけ目に思う気もちがあって...
矢田津世子 「神楽坂」
...種はこう云われることで自分のひけ目さを一そう強く感じる...
矢田津世子 「神楽坂」
...何のひけ目もなかろうではないか」「しかし...
吉川英治 「新書太閤記」
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