...逃水ならぬ日脚(ひあし)の流(ながれ)が暖く淀(よど)んでいる...
泉鏡花 「薄紅梅」
...なにを思ひに暮がたの傾く日脚(ひあし)推しこかす大凶時(おほまがとき)となりにけり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...照り添ふ匂なつかしき秋の日脚(ひあし)の白みたる...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...ひあしの短い冬の日は...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...日脚(ひあし)はもう未(み)の刻(こく)を過ぎていた...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...正面クリスチャン五世の騎馬像(ヘステン)に病人のような弱々しい陽脚(ひあし)がそそいで...
谷譲次 「踊る地平線」
...駒形堂(こまかたどう)の白壁に日脚(ひあし)は傾き...
永井荷風 「江戸芸術論」
...翻(ひるがえ)つて冬となりぬる町の住居を思へば建込む家(いえ)にさらでも短き日脚(ひあし)の更に短く長火鉢置く茶の間は不断の宵闇(よいやみ)なるべきに...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...まだ日脚(ひあし)のあるのに府中の町へ入ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...雲の重なる間から日脚(ひあし)さえちょいちょい光を出した...
夏目漱石 「行人」
...ここまで聞えるぜ」初秋(はつあき)の日脚(ひあし)は...
夏目漱石 「二百十日」
...西向の狹い庭に漸(やうや)く高くなつた陽足(ひあし)が這つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日脚(ひあし)が斜めに樹の影を押して...
正岡子規 「病牀六尺」
...障子に蔭る陽脚(ひあし)に驚いて...
吉川英治 「江戸三国志」
...鉱山掘夫(かなやまほり)の知らぬ山一そのおなじ日の落ちゆく陽脚(ひあし)をいそいで...
吉川英治 「神州天馬侠」
...きっかり申(さる)の刻(こく)(午後四時)頃の陽脚(ひあし)であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...陽脚(ひあし)の短さを...
吉川英治 「親鸞」
...陽脚(ひあし)に気がつき...
吉川英治 「宮本武蔵」
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