...富士はほとんど雲におおわれて傾斜遠長(とおなが)きすそばかり見わたされる...
伊藤左千夫 「河口湖」
...もう唸るばかりだ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...いつもロロばかりであった...
海野十三 「火星兵団」
...目の前の窓の擦りガラスが少しばかり開いて...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...わたしは普通庭や果樹園にしげしげ通う種類のものばかりでなく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...いずれも古典的(クラシカル)なものばかりでその方面にも私はあまり興味が持てなかったから...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...彼等の視線が、ナオミばかりか、彼女のうしろに小さくなって立っている私の上にも注がれていることを、はっきりと感じました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...ばかりではない、道徳的判断や行為という形を取っても現われるし、文芸作品の各様式となっても現われる...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...バッハ頃から段々人類は大脳ばかりをでかくしだしたのだ...
中原中也 「生と歌」
...評判のよくない武家屋敷ばかり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...周助は今息を引取つたばかりで――」主人の吉兵衞は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...事物を少しばかり照らし出しているということはありうることだ」といっている...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...そこにも!」青野は樽野がそんなことばかりを云ひながら病院などでも書いてゐるのを不思議さうに云つた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...それと反対な覆面太郎とはいつも喧嘩ばかりして居りました...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...決心ばかりするしかないのだけれど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...三帖ばかりの小部屋があり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...おまえに教えるばかりではなく...
吉川英治 「宮本武蔵」
...少しばかりの空き箱と籠(かご)のたぐいが片隅にころがっているばかりであった...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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