...徳川家康をも冷眼に眺めた大久保湖州に唯史上の人物にばかり...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...そう軽はずみな先き走りばかりはしていられない筈(はず)だ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...窓の外ばかり見て居りました...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...がむしやらにその氣まづさを徹底させてしまはなければかなはぬ悲しい習性を葉藏は持つてゐた...
太宰治 「道化の華」
...そこに、深紅の農民服を着た人足たち――と言っても、これはみんな名ある闘牛士の下(した)っ端(ぱ)弟子で、若いのばかりか、なかには白髪頭のお爺さんもいる...
谷譲次 「踊る地平線」
...一時間ばかり後(おく)れて病人の自動車のあとを追った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...(今に、今にと、懸声ばかりで、本当に決まらなかったのが、大殿、御自身から、今度は、隠居願を出されて――これで、目出度く、御相続ときまったのに――あのお顔は?)と、思うと、又何かしら、不慮の故障が入ったのではなかろうかと、何に怒っていいか、相手の判らぬ憤りが、起ってきた...
直木三十五 「南国太平記」
...心ばかりあせってふらふらと宙に浮いていた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...またただ今申上げたように銘々の心にある疑問を引出すばかりでなく...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...これで掘つたと言はぬばかりです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...永久に別れを告げたばかりの場所に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...人に言われるこのおいらだ――目ばかりじゃあねえ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...鍔競合なんてばかげたことがあろうはずがない...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...ばかばかしいのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(ポケットから一ポンドばかりの包みを出して卓に置く)……これ...
三好十郎 「猿の図」
...憚(はばか)ったのであった...
吉川英治 「上杉謙信」
...おばさんは」「札つきの悪者ばかりが...
吉川英治 「江戸三国志」
...どこにいるのか誰が誰なのか見分けもつかぬばかりだった...
吉川英治 「三国志」
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