...中味がはひつてゐないかと思はれる程だつた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...恐ろしい破滅の誘惑を囁くやうな性質のものでは無いやうに思はれる...
太宰治 「お伽草紙」
...といふ意味にも使はれる...
太宰治 「津軽」
...ある人には煩瑣(はんさ)にすぎると思はれるやうな細かい描写をやつてゐる...
田山録弥 「J. K. Huys Mans の小説」
...移轉後の商館にちよいちよい出入は出來まいと思はれる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...尚仲基は「翁の文」といふ著述に於て國學に關する意見を發表したものと思はれる...
内藤湖南 「大阪の町人と學問」
...何處が私の敷衍した處であるかと言はれると...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...熊鷹(くまたか)に餌(ゑさ)を奪(うば)はれるやうに滅茶々々にされて了ふのが心外でたまらなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「さう言はれると困るが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...入口から追つ拂はれる間の惡さに氣が付いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...会は結局、五郎に食はれる、やっぱり大物だ、偉い...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...馬位ゐのことであきらめてしまはれる位ゐに淡いプラトニツクの相手の名前を...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...こし方を見渡せばこゝぞ桟のあとゝ思しきも今は石を積みかためれば固より往き来の煩ひもなく只蔦かつらの力がましく這ひ纒はれるばかりぞ古の俤なるべき...
正岡子規 「かけはしの記」
...現實或ひは生に對立して思想といはれるやうな思想はその立場から出てくるのである...
三木清 「人生論ノート」
...――然し事實の凡てが歴史的意識といはれる優越な...
三木清 「歴史哲學」
...」娘は何かいはれる度に...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...さう思はれるのである...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...登り登つて漸く六里が原の高原にかゝつたと思はれる頃は全く黒白(あやめ)もわからぬ闇となつたのだが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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