...若殿様はいつも晴々(はればれ)と御笑いになって...
芥川龍之介 「邪宗門」
...はればれした笑い声をあとに残して...
芥川龍之介 「偸盗」
...ひとつお伊勢参りに出かけてやれ』そう決めるとかえって心ははればれとしてきた...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...はればれとした笑顔になった...
海野十三 「恐竜島」
...自動車に乘つて海濱づたひに遁走して行くはればれしき四人のすがたをはるかに思つた...
太宰治 「道化の華」
...防府にて・この家があつてあの家がなくなつてふる郷は青葉若葉・青田はればれとまんなかの墓・青草をふみ鳴らしつつ郵便やさん再録二句・月からこぼれて草の葉の雨・あほげば梅の実...
種田山頭火 「其中日記」
...大沼其ものは旧(きゅう)に仍(よ)って晴々(はればれ)した而して寂(しず)かな眺である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...雨の後の晴々(はればれ)とした日の光の中に眺めた時...
豊島与志雄 「ひでり狐」
...その上に晴々(はればれ)とした日の光がさしているのです...
豊島与志雄 「魔法探し」
...あなたは一層はればれとした心地で...
豊島与志雄 「未亡人」
...北側の眺(なが)めはことに晴々(はればれ)しかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...気がはればれしてね」「ええありがとう...
夏目漱石 「明暗」
...一家のものは明るい室に晴々(はればれ)した顔を揃(そろ)えた...
夏目漱石 「明暗」
...はればれしく笑い立てた...
本庄陸男 「石狩川」
...私自身はからだが軽快になり気分のはればれしさは...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...ニールスの気もちもはればれとしていました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...なにやらはればれとした顔つきをしていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...ならなきゃして見せるまでだ」彼は急にはればれとした気持になって...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
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