...はりつめた勇気も...
芥川龍之介 「煙草と悪魔」
...彼女のはりつめた心がようようにほぐれかけた...
伊藤野枝 「わがまま」
...はりつめた気が一度にゆるむのを感じた...
海野十三 「蠅男」
...黒ビロードをはりつめたような...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...黄色い化粧れんがをはりつめた...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...」それから、三人で、よくしらべてみますと、太い針金を、かごのように、組みあわせて、それに、黒く光ったビニールを、はりつめた、つくりものであることが、わかりました...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...気のはりつめたような快さがあります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...はりつめたおこゝろもいっときにおゆるみなされたのでござりましょう...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...その奇妙にはりつめた瞬間を...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...すっかり始めからやり直すほかはないと思うとはりつめた力が一時に抜けて絵筆を投げ出してしまいたくなった...
寺田寅彦 「自画像」
...その時鐘がなつてはりつめた空気からみんなを救つた...
新美南吉 「登つていつた少年」
...部屋一ぱいに氷かビードロをはりつめたようで手を動かすことも...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...地べたは硝子(ガラス)をはりつめたように凍(い)てついていた...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...はりつめた気持がゆるんで泣きさうになつてしまつた...
平山千代子 「汽車」
...なだらかな描写にこもるはりつめた気力という点で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...時間を内容ある仕事でぴっちりとはりつめたいと思う...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今年私たちのまる五年目の生活は随分はりつめたものでしたね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...はりつめた神経を...
吉川英治 「私本太平記」
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