...その指さした袖(そで)の先にも泡のようにレエスがはみ出している...
芥川龍之介 「不思議な島」
...矢車菊や雛罌粟(ひなげし)が我々の腕にはみ出してゐた...
ヴァレリイ 坂口安吾訳 「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」
...参道に低くむくむくとはみ出していた...
梅崎春生 「狂い凧」
...はみ出しているのです...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...けば/\しい襦袢の襟からはみ出してゐる皺だらけの喉頸などが...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...唇からはいたましく血泡がはみ出していた...
寺田寅彦 「断片(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...あらゆる言葉はみな生きられた現実の外にはみ出している...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...着流しの和服らしいその裾からはみ出している片足が...
豊島与志雄 「狸石」
...下からべんべら者が左右へ五分くらいずつはみ出している...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ほんの少しばかりはみ出している品物を指さしているのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...座布團から膝が二三寸はみ出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...君の必然の線は現在からはみ出して...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...紙の端のようなものがはみ出している...
久生十蘭 「魔都」
...かかる精神をもつてこれ等の頁からはみ出してゐるものをお讀み下さい...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「或女友達への手紙」
...使ひ古しの帽子の上に造花の薔薇をつけ(その帽子の下からは毛髮の束がはみ出してゐました)...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...帽子の下からはみ出していた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...そういう生活からはみ出して...
山本周五郎 「七日七夜」
...それが互ひにはみ出して...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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