...半白(はんぱく)の毛がはみ出している所を見ると...
芥川龍之介 「父」
...大井は相不変(あいかわらず)ノオト・ブックのはみ出した懐(ふところ)へ...
芥川龍之介 「路上」
...そして夜具のはしからはみ出している雨谷の足首のそばにまで接近した...
海野十三 「金属人間」
...中から何か油紙に包んだものがはみ出していた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...真赤な肉がはみ出していた...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...それでなくても布団の半分はみ出している蚊帳の裾(すそ)がぱっぱっとめくれて...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...けば/\しい襦袢の襟からはみ出してゐる皺だらけの喉頸などが...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...水道の鉛管がはみ出していた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...綿ネルの下着が袖口(そでぐち)から二寸もはみ出しているのが...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...少しもはみ出してはいけないのである...
豊島与志雄 「都会に於ける中流婦人の生活」
...列から少しはみ出しかげんに佇んで...
豊島与志雄 「楊先生」
...「あら」枕の下に入れた財布がはみ出したのを見ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蔽(おお)いからはみ出しているのが...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...ぎざぎざの穴から脳がはみ出し...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「チカモーガ」
...私の目はひとりでにその下から金髮のはみ出してゐる麥藁帽子の上に止まる...
堀辰雄 「エトランジェ」
...その中で唯「スワンの戀」の一卷だけが年代順からはみ出してゐる...
堀辰雄 「文學的散歩」
...つばの下からはみ出している――ずうずうしい豪胆さの見える姿勢で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...足の指のはみ出した破れ靴や夏冬着通したアルパカの上衣に...
山之口貘 「楽になったという話」
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