...耳(みゝ)かくしだと時間(じかん)に間違(まちが)ひはなからう...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...マイちゃった――と言いたいんだが」「ついてるのか」「はなから...
高見順 「いやな感じ」
...とお言ひ渡しなされたのではなからうかと私には思はれるのですが...
太宰治 「右大臣実朝」
...これこそ貪婪な美食主義のはかない片鱗ではなからうか...
太宰治 「道化の華」
...今生ふたゝび逢ふことはなからう...
種田山頭火 「旅日記」
...人に知られぬ神秘な奇怪な地帯へ出るのではなからうか...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...とくに天(てん)が小六(ころく)を自分(じぶん)の眼(め)の前(まへ)に据(す)ゑ付(つ)けるのではなからうかと思(おも)つた...
夏目漱石 「門」
...商賣をする物好きはなからう」「――」「僞聾か本當の聾かは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ちやうどこれと同じではなからうか? 取り残された者は寂しい? ひしひしと胸せまり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...何の匂ひもしない白い花だが黄昏時にはさすがに甘い匂ひが感ぜられるといふのではなからうか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...足る如く春吹く芽をば見歩きぬ高井戸村の植米と我植米はもし生きてゐたら八十位の御爺さんではなからうか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ガランとした中で小説を書いてゐるのも悪くはなからうがな...
牧野信一 「村のストア派」
...新しい考へだけを説いたといふ事ではなからうか...
水野葉舟 「言文一致」
...やつれない生き生きしたおかげのせゐではなからうか...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...はなから終(しま)いまで魚ばかりという家がある...
村松梢風 「猫料理」
...或は清水浜臣(はまおみ)門の堀内雪堂ではなからうか...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...若し右の第二に當るものではなからうかと...
森鴎外 「栗山大膳」
...誇りとを示してゐるものと解釋しても間違ひはなからう...
吉江喬松 「山岳美觀」
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