...かつとはち切れるほど顔のほてるのを覚えた...
有島武郎 「お末の死」
...香りの高いはち切れるような女の肉体が感ぜられる...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...はち切れるような元気さをもって...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...お前はまたふつくりと下膨れに膨れた自分の下腹にはち切れるばかりの卵子の成熟を見つけるだらう...
薄田泣菫 「独楽園」
...果実の肉がはち切れるほど水気を持っていることとて歯をあてたとたんにぽんと音高く割れ冷い水がほとばしり出て鼻から頬までびしょ濡(ぬ)れにしてしまうほどであった...
太宰治 「ロマネスク」
...作者名省略――編者)席題「鮨」 川崎銀甲選好きだった鮨に位牌はたゞ黙し彬兼題「雄図」 中かずま選(佳)はち切れる雄図を乗せて移民船彬◆六月一日発行『詩精神』第二巻第六号五月抄鶴 彬縛られた呂律のまゝに燃える歌これからも不平言ふなと表彰状働けばうづいてならぬ……のあと土工一人一人枕木となってのびるレールスカップが廻せば歯車の不機嫌な註・スカップ(スカッブ)はストライキ破りのこと...
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...のんびりした若々しさが彼等の顔をはち切れるように肥らせて...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...お腹(なか)がはち切れるほど食べてやるわ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...膀胱(ぼうこう)にはち切れるばかり水を詰めたのを針ほどの穴に洩(も)らせば...
夏目漱石 「野分」
...はち切れるばかりにふくれ返って苦しがって生存している...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...はち切れるばかりだった御手洗君は...
野村胡堂 「胡堂百話」
...東北のさるところから屆いたはち切れるほど部厚な封書は...
秘田余四郎 「字幕閑話」
...夜の部、はち切れる満員...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...はち切れるほど元気に満ちていたので...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...彼等のはち切れるような元気と...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...邪氣の無い健康な肉體にはち切れる程漲つて居る若々しい血色は...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...はち切れるような力が語の下からのぞいている...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...日本の古い建築や彫刻に対する強烈な関心で小柄な体がはち切れるやうになつてゐた...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
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