...轟々(ごうごう)となりはためくプロペラの響...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...船の帆のはためく――海へ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...大きな日の丸がはためく・こんなにも弱つてしまつた落葉ふむさへ・早う寝るとして寒月ののぼるところ・生きてゐることがうれしい水をくむ・こんなに痩せてくる手をあはせても十二月廿五日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...にんげんのめくられた皮膚をなめ旋風にはためく黒い驟雨(しゅうう)が同族をよぶ唇を塞ぐ列...
峠三吉 「原爆詩集」
...はためくすべてのもの...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...電光のはためく下...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...黒い 旗が はためくを 見た...
中原中也 「在りし日の歌」
...旗は はたはた はためく ばかり...
中原中也 「在りし日の歌」
...續いて、もう一と打、二た打、すさまじい稻光りが走ると、はためく大雷鳴、耳を覆(おほ)ふ間もなく篠突(しのつ)くやうな大夕立になりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
萩原朔太郎 「短歌」
...前のよりも激しく間近で鳴りはためくと共に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...風(かぜ)にはためく伝単(でんたん)を見(み)た...
槇村浩 「生ける銃架」
...殆ど耳を聾せんばかりに鳴りはためく...
三好十郎 「樹氷」
...手を伸ばすと揺れはためくカーテンのやわらかな感触が伝わってくるのである...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...行燈の火のはためくのを見ていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あの風に乗って狂いはためく羽音を立てて橇を襲った...
横光利一 「旅愁」
...六海里の海上を帆が鳴りはためく...
吉川英治 「私本太平記」
...陣所陣所の仮屋、はためく幕、城戸(きど)、逆茂木(さかもぎ)など、美しいばかり明滅して見える...
吉川英治 「源頼朝」
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