...はたはたと扇子を使い使い来るが...
泉鏡花 「瓜の涙」
...海峽を渡つてくるいい風にはたはたと吹かれながら赤い絲について話合つた...
太宰治 「思ひ出」
...はたはたと手を打ち鳴らし...
太宰治 「狂言の神」
...濡れた窓硝子をはたはたと鳴らしていた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...それを妖怪の翼のようにはたはたと振り動かした...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...こなたに立てる看護婦が手中の紙燭(ししょく)はたはたとゆらめいたり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...熱風が吹きつけてはたはたと大きく鳴った...
永井隆 「長崎の鐘」
...衣服の塵をはたはたとはたくと...
中里介山 「大菩薩峠」
...はたはた はたはた み空に ひとり...
中原中也 「在りし日の歌」
...はたはたとかいうような安魚を...
中谷宇吉郎 「塩の風趣」
...でも薄暗がりにはたはた飛んでいるからと謎(なぞ)のような答をした...
夏目漱石 「ケーベル先生」
...急に胸のあたりをはたはたいわせた...
夏目漱石 「行人」
...寐付(ねつ)かれないので団扇をはたはた云はせた...
夏目漱石 「それから」
...はたはたと翼さを鳴らしながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...鳩が二羽はたはたと羽ばたいて飛びたつ...
前田夕暮 「種紙の青む頃」
...はたはたと廊下を行く草履の音を空聞きして...
水野仙子 「夜の浪」
...もう破れた竜旗のようにはたはたと夕風に櫛目を立てていた...
室生犀星 「後の日の童子」
...はたはたと深夜の空にうごいている...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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