...ただ女の浅はかな考えから軽はずみなことをしてくれるな...
大杉栄 「獄中消息」
...たしかにそんな軽はずみな虫も動いていたようである...
太宰治 「乞食学生」
...軽はずみな人たちだろうか? それから...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「何しやがるんでえ」庄吉が振り切るはずみ...
直木三十五 「南国太平記」
...どういう機会(はずみ)か自分の手巾(ハンケチ)を足の下(もと)へ落した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...先代の總七が甥の菊之助を疎(うと)んじて、手代の千吉(後の總七)と娘のお信を娶合(めあは)せ、越前屋の跡取にしてからは、少し自棄氣味で遊び始め、時のはずみで、お粂のやうな鐵火者と一緒になりましたが、フトした事から、先代の總七が、菊之助の爲に、かなりの金を遺してあることを知つてからは、悍馬(かんば)のやうなお粂を劬(なだ)め/\、越前屋に歸つて來て、店の仕事を手傳つて居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何かのはずみで僕は全世界が僕の前から消え失せている...
原民喜 「鎮魂歌」
...一尺ばかりの幅のところへ掌をつけて腰にちょっとはずみをくれると...
久生十蘭 「だいこん」
...はずみがなくなつたと云はうか興味がさめたと云はうか...
平出修 「二黒の巳」
...こんな気のはずみがおこるような御亭主をもたせてやりたいものだ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...はずみを支配してゆく心情というようなものは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これ又仙太に撲ぐられたはずみで切先五...
三好十郎 「斬られの仙太」
...そして、窓ぎはの所まで来ると一緒に、ベツドは、急に、パンとひつくりかへつて、そのはずみに、玉ねぎさんは、窓の外へ投げ出されてしまひました...
村山籌子 「川へおちた玉ねぎさん」
...やがて物事の方にはずみがついてくると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...または酔いのはずみの即興であろうとも...
柳田国男 「木綿以前の事」
...ドウした途端(はずみ)か六番目の炭車(トロッコ)の連結機(ケッチン)の環(かん)から外(はず)れたので...
夢野久作 「斜坑」
...夢(ゆめ)にも思わなかったはずみから...
吉川英治 「神州天馬侠」
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