...岸から打ち上げる目標の烽火(のろし)が紫だって暗黒な空の中でぱっとはじけると...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...鐘の音と汽笛の聲との間に凡ての船客の歎きと訴への聲が泡のはじけるやうに聞こえ出した...
有島武郎 「潮霧」
...パチパチ弾丸(だんがん)のはじける音のようでした...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「もみの木」
...そしてはじけるように笑い出した...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...・たえずゆれつつ葦の花さく・水音の流れゆく秋のいろ・青草ひろく牛をあそばせあそんでゐる・となも(マヽ)お留守で胡麻の実はじける・鉄鉢の秋蝿を連れあるく・秋暑い鉄鉢で...
種田山頭火 「其中日記」
...この一夕の偶然の観察が動機となってだんだんこの藤豆(ふじまめ)のはじける機巧を研究してみると...
寺田寅彦 「藤の実」
...ぶっつかる火の風はじける火の粉の闇で金いろの子供の瞳燃える体灼(や)ける咽喉(のど)どっと崩折(くずお)れて腕めりこんで肩おお もうすすめぬ暗いひとりの底こめかみの轟音が急に遠のきああどうしたことどうしてわたしは道ばたのこんなところでおまえからもはなれし...
峠三吉 「原爆詩集」
...もう直ぐにはじけるだらう...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...「そこのアパートに空間はありませんか?」新鮮な朗かな青年達の笑い声がはじけると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ガラスのように固い空気なんて突き破って行こう二人はどん底の唄をうたいながら気ぜわしい街ではじけるように笑いあいました...
林芙美子 「新版 放浪記」
...手を押しやるようにして波が白くはじける...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...いつかはバブルがはじけるに違いないから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...絶えずパンパンはじける音はマスケット銃だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...これまで炎のはじける音がしないので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...笹の根のはじける音や葉の焼ける音や...
本庄陸男 「石狩川」
...はじけるように谺(こだま)していた...
本庄陸男 「石狩川」
...そいつが膨(ふく)れ上がって、二つにはじける...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ぱっとはじけるように散ると...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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