...それは夢が抑圧された本能のはけ口だからと申します...
江戸川乱歩 「影男」
...そういう潜在願望のはけ口になるからですね...
江戸川乱歩 「影男」
...右往左往したやり場のない興奮がはけ口を見出しかけたからだらう...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...きこえるというたじゃないかあ」彼女の音楽へのはけ口はいつのまにか三味線のほうへ流れていっていたのだ...
壺井栄 「二十四の瞳」
...私を含めて)の性はどこにもはけ口がない...
外村繁 「澪標」
...従って彼等はどんな些細なはけ口でも...
外村繁 「澪標」
...極端に貴族的な審美主義のはけ口であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...はけ口がございませんでは...
中里介山 「大菩薩峠」
...急にはけ口をもった清水のように...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...偶々(たまたま)そのはけ口を座右の詩に求めたのかも知れない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...どこにもはけ口を見出すことができなかった...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...そんなはけ口のない情慾を紛らすために...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...必然この少年にそのはけ口を見出さざるを得なかつた...
北條民雄 「道化芝居」
...もう母が此方を訓めることに依つて自らの鬱憤のはけ口にしたのかもしれない――などゝ邪(よこし)まな考へを抱いて苦く思つたりした...
牧野信一 「熱海へ」
...異常な精力のはけ口を...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...今のような選挙法では下々(しもじも)の意見はどこにはけ口があるか? 怪しからんのは...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...女たちにとって一つのはけ口になっているであろう...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...仕事のはけ口を見つけに行くのよ...
吉川英治 「野槌の百」
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