...はけ口を求めながら眼まぐるしく渦を巻いているのだ...
有島武郎 「星座」
...はけ口のない苦しみを...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...やがて嵩(かさ)んだ苦悩のはけ口が患者に向けられて...
大阪圭吉 「三狂人」
...馬鹿運動」胸の鬱憤がようやくはけ口を見つけたように...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...彼女の壮大なる虚栄――はけ口のないロマンチシズムが立てこもる...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...情熱のもっとも直截(ちょくせつ)なはけ口が欲しかったのである...
太宰治 「猿面冠者」
...情熱のもつとも直截なはけ口が欲しかつたのである...
太宰治 「猿面冠者」
...きこえるというたじゃないかあ」彼女の音楽へのはけ口はいつのまにか三味線のほうへ流れていっていたのだ...
壺井栄 「二十四の瞳」
...急にはけ口をもった清水のように...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...もう母が此方を訓めることに依つて自らの鬱憤のはけ口にしたのかもしれない――などゝ邪(よこし)まな考へを抱いて苦く思つたりした...
牧野信一 「熱海へ」
...池の水のはけ口を前に控へて...
牧野信一 「創作生活にて」
...もう資本のはけ口も大ていつまったさうぢゃないかね」僕はあっけらかんとしてとう/\サヴェート同盟を東西から攻撃しはじめた二人を見守った「それでは」と僕は尋ねた「君らの僕に対する忠告に一口にいへばなんといってしかるべきだらう?」ばっと...
槇村浩 「長詩」
...異常な精力のはけ口を...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...胸中の欝屈のはけ口を見出し得ない焦立たしさに...
三好十郎 「斬られの仙太」
...今のような選挙法では下々(しもじも)の意見はどこにはけ口があるか? 怪しからんのは...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...女たちにとって一つのはけ口になっているであろう...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...はけ口が無いのでひきとらずにゐると...
横瀬夜雨 「五葉の松」
...仕事のはけ口を見つけに行くのよ...
吉川英治 「野槌の百」
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