...人間の野心のはかなさに微笑さえも湧(わ)いてくるのだ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...それは昔ある僧の手になった不思議な書であって浮世のはかなさをかいたものである...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
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高見順 「死の淵より」
...これは濁貧とでもいふべきだらう!(乞食になりきりえないみじめさでもある)うたゝねのはかなさ...
種田山頭火 「其中日記」
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種田山頭火 「草木塔」
...酔ざめのはかなさ...
種田山頭火 「松山日記」
...なんだかそこに名状のできない物足りなさあるいは一種のはかなさとでもいったような心持ちがするのを禁ずる事ができなかった...
寺田寅彦 「案内者」
...ひどく彼に人間の肉体のはかなさ...
寺田寅彦 「柿の種」
...生きていることのはかなさ...
中井正一 「美学入門」
...旋律なく韻もなき言葉を以(も)て詩をつくらむとするはかなさは骨もなく鰭もなき海月(くらげ)の嘆か...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...若し信ずるとせば君等の力のはかなさを感ずるであろう...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...三月十六日(水曜)宿の朝めしのはかなさに...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...人間の心のはかなさと見た...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...人生のはかなさを実証したことに最近逢(あ)った自分は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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横瀬夜雨 「べつ甲蜂」
...肉体のはかなさは(たとえば...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
...従って彼は人性の奥底に「女々(めめ)しきはかなさ」をさえも見いだすに至った...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...一朝浮世のはかなさを悟っては直ちに現世の覊絆を絶ち物質界を超越して山を行き河を渉る...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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