...気の軽い、のん気な船は、件(くだん)の別荘の、世に隔てを置かぬ、ただ夕顔の杖ばかり、四ツ目に結った竹垣の一重を隔てた...
泉鏡花 「浮舟」
...のん気らしくさそいかけた...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...のん気な牢屋だ...
大杉栄 「日本脱出記」
...如何にのん気な悠長な画図であったかよ...
高浜虚子 「丸の内」
...夫は私のいんようになったのん気イ付いて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...与次郎ののん気とは方角が反対で...
夏目漱石 「三四郎」
...先生もずいぶんのん気だな」「どっちがのんきかわかりゃしない」「ありゃなんの絵です」先生は黙っている...
夏目漱石 「三四郎」
...いくらぼくがのん気でも...
夏目漱石 「三四郎」
...しごくのん気に暮らしている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...一番のん気なわたくしですが...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...7685己がのん気に平(たいら)な谷間を歩いていると...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...真琴ちゃんは一人音楽をのん気なかおして聞いているなんて...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...のん気なものだな」「ばかをいえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...「のん気なお方」といわれ「おひゃらくな御老人」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...ほんとに」秀次は、まだ、のん気だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...のん気に(今のようなスピード旅行でなく)二十日余りを巡遊したおりと...
吉川英治 「随筆 新平家」
...十のん気なのは、上の小猿だ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...至極のん気に、夜靄のさまよいを愉しみつつ、夜明け近くまでに、ぶらんぶらん菊川町の工場へ帰りついた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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