...姪(めい)は横になったまま、もの思いにふけり、月がのぼり、その光が格子(こうし)の前の白楊(はこやなぎ)の葉のうえにふるえているのを見つめていた...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...佃組の船には白幟(しろのぼり)...
芥川龍之介 「虱」
...とにかくあすこまで行ってみようや」倉地はそういって海岸線に沿うてむっくり盛(も)れ上がった砂丘(さきゅう)のほうに続く砂道をのぼり始めた...
有島武郎 「或る女」
...あとは懐しい箱車の上によじのぼり...
海野十三 「火星探険」
...僧正服(そうじょうふく)とアラビア人の服とをごっちゃにしたような寛衣(かんい)をひっかけ、頭部には白いきれをすっぽりかぶり、粛々(しゅくしゅく)と進んで、聖壇にのぼり、椅子に腰を下ろした...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...朝日のあか/\と昇(さしのぼり)て玉屑平上(ぎよくせつへいしやう)に列(つらね)たる水晶白布(すゐしやうはくふ)に紅映(こうえい)したる景色(けしき)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...家の軒(のき)ごとに各自勝手の幟(のぼり)や旗が出してあるのが...
永井荷風 「深川の唄」
...恐る恐る二階へのぼりはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...のぼりかけた朝日が...
久生十蘭 「金狼」
...する/\と壁をのぼり...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...二人は階段をのぼり...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...ボストン市で永遠の旅路にのぼりました...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...岩根とごしき山をのぼり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一丈三尺の真っ赤な幟(のぼり)に...
吉川英治 「上杉謙信」
...そして相坂山(おうさかやま)をのぼりつめた辺で...
吉川英治 「私本太平記」
...ある者は屋根にのぼり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...黒田村から茶臼山(ちゃうすやま)へのぼり...
吉川英治 「新書太閤記」
...三四段の梯子をのぼり...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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