...顔は役者のごとくのっぺりしていて...
芥川龍之介 「葱」
...人形のやうに円いのっぺりした顔をした妓であった...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...上品向きにのっぺりと...
泉鏡花 「薄紅梅」
...顔など剃ってひどくのっぺりとなり...
犬田卯 「錦紗」
...それはのっぺりした若い西洋人の顔でありました...
海野十三 「怪塔王」
...のっぺりした人形のようなものだった...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...白いのっぺりした顔...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...ただのっぺりと白くて...
太宰治 「正義と微笑」
...のっぺりした皮膚が優雅な目鼻立ちを包んでいて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...のっぺりした顔を想像し...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...今度は少し顔を斜めにしてやってみると、前とは反対にたいへん温和な、のっぺりした、若々しい顔ができてしまった...
寺田寅彦 「自画像」
...薬缶ののっぺりした胴が...
外村繁 「落日の光景」
...胴はのっぺりして...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...のっぺりしていて...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...少しのっぺりしておりますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...……して見ると、その杉の市という按摩はちょっと小悧口(こりこう)な面をしているだろう、どうだ」「いかにもその通り……按摩のくせに、千賀春なんぞに入揚げようというやつですから、のっぺりとして、柄にもねえ渋いものを着(つ)けております」「ふふん、それから、どうした」「……なにしろ、他人(ひと)の首に繩のかかるような大事でございますから、うかつにこんなことを申しあげていいかどうかわかりませんが、たったひとつ思いあたることがございます……」「なるほど、そう来なくちゃあ嘘だ」「……やはり、千賀春の講中で、いわば、あっしの恋敵(こいがたき)……」「と、ヌケヌケと言ったか」「へえ」「途方(とほう)もねえ野郎だの...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...十六七の生意気らしいのっぺりしたボーイが襯衣(シャツ)一貫のまま裏階段から駈け上って来たが...
夢野久作 「暗黒公使」
...のっぺり面の極道者めらが!」と...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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