...のちほどどうかお上(かみ)さんに御電話を願いますって...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...後程(のちほど)彼女が出逢ったある危機に於(お)ける...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...」少女は、まるで、きのどくなきちがいでもなぐさめるような調子で、「では、のちほど、またまいりますわ...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...――この事は後程(のちほど)になって...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...ではのちほど伺いましょう...
太宰治 「斜陽」
...それを見ると、右の蛇籠(じゃかご)作りが、多少そわそわし出して、「のちほど、ゆっくりお話し申し上げましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...いずれのちほど」と答えて立ち上がった...
夏目漱石 「行人」
...じゃのちほど伺いましょう...
夏目漱石 「門」
...後程(のちほど)庭(には)へ出(で)て御覽下(ごらんくだ)さい...
濱田青陵 「博物館」
...誰様(どなた)も又のちほど遊ばせて下され...
樋口一葉 「たけくらべ」
...誰樣(どなた)も又(また)のちほど遊(あそ)ばせて下(くだ)され...
樋口一葉 「たけくらべ」
...またのちほどお目にかかります...
久生十蘭 「だいこん」
...何かの参考にもなろうかと、見つけて置いたなぞいうて、梁塵秘抄(りょうじんひしょう)そのほかの、稀(めず)らしい古謡(こよう)の写し本をあまた取らせ、一ぱしその道の通のこととて、さまざま物語りに更(ふ)かしていると、そこへ、例の老女が現れて、「御息女さまが、太夫、わざわざの見舞とお聴きになり、直々(じきじき)逢うて礼をいいたい――との仰せでござりますゆえ、のちほど、御病間まで、おはこびを――」と、いうのであったが、雪之丞は、その場にひれ伏して、「卑(いや)しき身分が、御隠居さまにお目にかかり、お情け深いお言葉をうけたまわるさえ冥加(みょうが)でござりますに、お奥向へなぞなかなか持ちまして――」三斎もかかる夜半、俳優(わざおぎ)を、いかに病中なればとて、愛娘の部屋に通すなぞとは、世の聴え、家の名聞――と、思いはしたが、この者が訪ねて来ると聴いてから、めっきり元気がつき、湯さえ引いたと耳にもしたし、浪路を大奥に送って、公方の寝間の伽(とぎ)をさせたことそれ自体、いわば、親兄の犠牲としたのにすぎないのを考え合せると、此処(ここ)でその望みを阻止することもあまりに思いやりがなさすぎる気がした...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...では、又のちほど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...『後程(のちほど)また伺ひます...
與謝野晶子 「帰つてから」
...「おそらくは参内のご途上でしょうに、どうぞお列を先におやりください」「お辺(へん)はどちらへ」「されば二条の千種(ちぐさ)どのまで」「ほ、ほ」「じつはちと、世相、憂(うりょ)うべきものを感じまして、後刻には、殿(でん)ノ法印(ほういん)どのの許(もと)へも伺いたいとぞんじおりまする」「ならば、のちほどまた、ご一しょになるやも知れんな...
吉川英治 「私本太平記」
...のちほど」いちど二人は別れた...
吉川英治 「私本太平記」
...しかるべく、人馬を休め、のちほど、社家の一殿(でん)でお目にかかろう、と」為綱は去った...
吉川英治 「私本太平記」
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