...触れるばかりにのそりのそりと自分のそばを通って行く冷やかな頑丈な男はいったい誰であろうかと...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...のそりのそりと歩行(ある)き出すと...
泉鏡花 「怨霊借用」
...田圃への道を浩平は割り切れぬ気持でのそりのそりと戻りつつあった...
犬田卯 「米」
...のそりのそりと牛のようにやっていたという...
犬田卯 「沼畔小話集」
...妙な上眼を使いながらのそりのそりと尻込みするのだった...
大阪圭吉 「三狂人」
...或る偶然の機会にれいの一件がのそりのそり歩いているのを見つけて腰を抜かした...
太宰治 「黄村先生言行録」
...垣根に沿ってのそりのそりと匐っていった...
豊島与志雄 「蝦蟇」
...のそりのそり梢の方へ這い上っていって...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...のそりのそりとはい込んできました...
豊島与志雄 「正覚坊」
...おとなしくのそりのそりと歩いているのではありませんか...
豊島与志雄 「強い賢い王様の話」
...のそりのそりとお角さんの舟へ近づいた異形(いぎょう)のものが一つありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼻を鳴らしてのそりのそりとやって来るが...
中里介山 「大菩薩峠」
...やはりこんな風に石段をのそりのそりと登って行くと...
夏目漱石 「草枕」
...のそりのそり歩いてゐるぢやないか...
堀辰雄 「手紙」
...のそりのそりと鼻をふりながら歩いて來る象の皮膚はなんだか横文字の新聞を丸めたのをもう一度引き伸ばして貼りつけたやうに...
堀辰雄 「鳥料理」
...見あぐれば千仞(せんじん)の谷間より木を負うて下り来る樵夫二人三人のそりのそりとものも得言わで汗を滴らすさまいと哀れなり...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...のそりのそりと近よって来るのである...
山本周五郎 「季節のない街」
...のそりのそり歩いて来た...
吉川英治 「宮本武蔵」
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