...田川夫妻は自然に葉子を会話からのけものにして...
有島武郎 「或る女」
...自分はのけものにされてるのじゃないかという考えを禁(きん)ずることができない...
伊藤左千夫 「老獣医」
...そのけものは ひくくうめいて寝ころんだ...
大手拓次 「藍色の蟇」
...山のけものは多く夜の間に出てあるく...
高村光太郎 「山の雪」
...雌(めす)のけものみたいに...
太宰治 「火の鳥」
...のけものにされているような気がしていた...
太宰治 「六月十九日」
...のけものにされてゐるやうな氣がしてゐた...
太宰治 「六月十九日」
...村内(そんない)切(き)っての吾儘者(わがままもの)剛慾者(ごうよくもの)としてのけものにさるゝ男である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「わたしが びつこ びつこと 雀仲間から のけものに されたやうに...
新美南吉 「うまれて 來る 雀達」
...お月様わたしはきばがほしいのですいのししになってお山のなかの森のふかいところへわたしのおうちをつくりたいのです森のけものがみんなでわたしをうやまうようにわたしに大きいきばを下さいわたしは山の大将になりたいのですいのししはつよいですわたしはいのししになりたいのです豚はお月様にこんなおねがいごとをしました...
林芙美子 「お父さん」
...餌をやるときのけものの叫び声...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「断食芸人」
...石の崩れ落ちる山路で聞いたほととぎすは何としても猿のやうな形のけものの声としか思はれなかつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...」二ひきのけものを交々抱いて頬ずりすると...
細井和喜蔵 「モルモット」
...「このけものさえ音楽が好(す)きなら...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...お初のけものじみた慾念に燃える瞳に刺戟されて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...夜のけもののように...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...山のけものの動きぐあいでは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...怒らないで待っていてね」「どうせ檻(おり)の中のけものさ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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