...何となく除者(のけもの)にされた人の憤懣(いきどほり)が...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...すべてひとつのけものとなつてわたしにつきしたがふ...
大手拓次 「藍色の蟇」
...そのけものは ひくくうめいて寝ころんだ...
大手拓次 「藍色の蟇」
...わたしを愛してくれた者たちよ さようならわたしが愛した者たちとも別れてわたしは森へ死にに行く森のけものの約束を守ってわたしはひとりで死ぬであろう森のけものの血が おお その時わたしのなかでよみがえるだろう人間にならされる前の野獣としてならした人間どもにベロを出してならされた屈辱をベロで舐(な)めおとして莞爾(かんじ)としてわたしは死ぬであろう俺は猫のように足音を忍ばせて部屋に近づいた...
高見順 「いやな感じ」
...山のけものは多く夜の間に出てあるく...
高村光太郎 「山の雪」
...雌(めす)のけものみたいに...
太宰治 「火の鳥」
...お光を法外(のけもの)にする...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...わたしはのけものになってしまう」お君の写真を見ている眼は...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほとんど除物(のけもの)のようにされて...
中里介山 「大菩薩峠」
...「わたしが びつこ びつこと 雀仲間から のけものに されたやうに...
新美南吉 「うまれて 來る 雀達」
...かうして何か事ある毎に村の人から彼れはのけものにされてしまふ...
平出修 「夜烏」
...この自分のほうを目ざしてやって来る大きな影法師(かげぼうし)が人間であるはずがなかった――わたしのまだ知らないなにかのけものか...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...「このけものさえ音楽が好(す)きなら...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...お初のけものじみた慾念に燃える瞳に刺戟されて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...このけものかね、これはボスといつてね、おいおい、そこ、つるはしはよしたまへ...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...このけものかね、これはボスといってね、おいおい、そこつるはしはよしたまえ...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...一種のけもののような生活に追われたのは何故であったろう...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...彼は『のけもの』であるばかりか...
山本周五郎 「花も刀も」
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