...消えるに決まった約束をのがすまいとしている...
有島武郎 「或る女」
...そこに日本美というものがすこしもない故であろうか...
上村松園 「髷」
...こんないい金もうけをのがすなんて...
海野十三 「恐竜島」
...後の代から仁徳天皇(にんとくてんのう)とお呼(よ)び申すのがすなわちこの天皇でいらっしゃいます...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...村のひとたちをひとりも見のがすことなく浮かれさせ橋を渡って森を通り抜けて...
太宰治 「逆行」
...あたりのものがすべて鈍色(にびいろ)に見えたほどのかの女がそこにゐるではないか...
田山録弥 「ひとつのパラソル」
...これは明らかにボルツマンの学説の提供する宇宙進化の大問題に触れていることを見のがす事はできない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...猟犬をもってする狩りの方で逆逃げと称するところのものがすなわちそれである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そういうのがすなわち過去の下水道であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...見のがすような平次ではなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...待っておれ……」恐ろしものがすぐそばにでもいるように...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そういう一切のものがすべてきたならしく...
火野葦平 「人魚」
...感情家の彼(か)の女(じよ)は屹度さうしたら此方の兵士を見のがすだらう...
牧野信一 「青白き公園」
...哲学そのものがすでにこんな状態にあるのだから...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...因童(よりわらわ)というものがすなわちこれである...
柳田国男 「山の人生」
...今日ふたたび彼を見のがすべきや...
吉川英治 「三国志」
...宮の御生涯そのものがすでにこの世の土の牢だった...
吉川英治 「私本太平記」
...従ってこの否定において没せられる我そのものがすでに一つの否定態でなくてはならぬ...
和辻哲郎 「『青丘雑記』を読む」
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