...明治十二三年頃(めいぢじふにさんねんごろ)の出版(しゆつぱん)だと思(おも)ふ――澤村田之助曙双紙(さはむらたのすけあけぼのさうし)と云(い)ふ合卷(がふくわん)ものの...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...……明治二十六七年頃(めいぢにじふろくしちねんごろ)の事(こと)とこそいへ...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...跡の事を懇(ねんごろ)にしてやる外はない...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...ねんごろにもてなす婦人の柔らかい絹ずれの音にも...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...いちいちねんごろに閉鎖後のしまつまでつけていられるのですから...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...決してねんごろな御言葉をとは申しません...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...ねんごろにしかしごくていねいに口をきいて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼がことのほかねんごろな情意を寄せている相手であった...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...不審あらば懇(ねんごろ)に其意味を解き聞かせて誤ること勿(なか)らしめよ...
福沢諭吉 「新女大学」
...手紙のほうにもねんごろに申し入れが書かれてあって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それを兄の主殿がゆずられ、兄が又なきものとしていたのを、自分が、同族の忠右衛門の家へ養子に行くとき、ねんごろに、由来をかたり、兄のあたたかい気持をそえて、自分にくれたものである...
吉川英治 「大岡越前」
...岸の辺にねんごろに葬りました...
吉川英治 「三国志」
...ねんごろに訓えをくり返した...
吉川英治 「三国志」
...ごねんごろなお宥(いたわ)りを給うたうえ...
吉川英治 「私本太平記」
...ねんごろに優しゅう物問いして帰れよ」と...
吉川英治 「私本太平記」
...ねんごろに養っておき...
吉川英治 「新書太閤記」
...広壮な一閣のうちで、総督は彼を待ち、かつねんごろに、こういった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...御懇(ごねんごろ)なお宥(いたわ)りであったらしい』『ふうム……』伝八郎のみではない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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