...さては我をこの橋上より身を投ずる者と思いてかくねんごろには言わるるよと心付きて恥(はず)かしく...
饗庭篁村 「良夜」
...足もとにつどうた杣(そま)たちにねんごろな別をつげてから...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...と懇(ねんごろ)に話して聞かせたそうです...
芥川龍之介 「捨児」
...懇(ねんごろ)に言うと...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...訪問するからと云うてやった時彼は懇(ねんごろ)に返事をよこして...
伊藤左千夫 「浜菊」
...柳橋の料亭で佐藤栄作氏の周囲からねんごろな招待を受けたという景物まで加わっているそうだ...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...其家にいたりねんごろに回向(ゑかう)す...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...ねんごろに父の葬(とむら)いをすませて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...いちいちねんごろに閉鎖後のしまつまでつけていられるのですから...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...「臣は優渥(ねんごろ)なお言葉を賜りながら...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...ねんごろに仰っしゃって...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...ねんごろに浪子の上を託し...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...ねんごろに枕の傍(そば)へ口を付けて...
夏目漱石 「夢十夜」
...冬子の腕をとつて極めてねんごろにさゝやいた...
牧野信一 「黄昏の堤」
...(しょ)を受けずして懇(ねんごろ)に治療した時からの交(まじわり)である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...ねんごろなことばであった...
吉川英治 「三国志」
...ねんごろな陣見舞いを」と...
吉川英治 「三国志」
...とにかく表面ねんごろに別辞をつくした...
吉川英治 「私本太平記」
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