...魚のようにねっとりとした艶(つや)とピチピチした触感(しょっかん)とを持っていた...
海野十三 「階段」
...ねっとりと脂汗(あぶらあせ)がにじみ出ていた...
海野十三 「海底都市」
...全身はねっとりと汗にまみれ...
海野十三 「恐竜島」
...あのねっとりとしたつやのある汁がいかに陰翳に富み...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...美濃のごとくねっとりとしたものにならない...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...ねっとりと血がにじんでいた...
豊島与志雄 「神棚」
...腹立ちまぎれの気分がねっとりと車掌の方へ絡んでゆき...
豊島与志雄 「電車停留場」
...額の汗が冷えてねっとりとしてるのを...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...ねっとりと今井へ浴びせておいて...
豊島与志雄 「変な男」
...ねっとりとこびりついてることがあった...
豊島与志雄 「理想の女」
...ねっとりとして日の色を含んだ景色(けしき)ほどありがたいものはない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...芽出(めだ)しやなぎやポプラの若木(わかぎ)からはねっとりとやにが流れていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...雪之丞は、懐剣をかざしたまま、追おうともせず、見送ったが、相手が余程の強敵だったと見えて、呼吸は乱れ、全身に、ねっとりと汗だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...濃い屍臭はねっとりと重くながれ...
山川方夫 「演技の果て」
...ねっとりと濡れている傷口に触れた...
山本周五郎 「風流太平記」
...ねっとりとした、火のように熱いものが、唇を押え、耳たぶに触れ、また唇を痛いほど吸った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...吊るしあがった眼じりから脂汗(あぶらあせ)がねっとりと流れ出す...
吉川英治 「宮本武蔵」
...硝子戸一枚の外はあの銀座特有のねっとりとした羊羹色の闇が...
蘭郁二郎 「蝕眠譜」
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