...夜十時過ぬるい湯に入つて寢た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...そんななまぬるいのは持久戦争時代のことで...
石原莞爾 「最終戦争論」
...あなたは看過することの出来ないと仰有る程又それを看過するとはあるまじき事だと私をお責めになる位熱心にその事にたづさはつてゐらつしやるらしいやうですからそんな手ぬるい考へではあきたらないとお思ひになるでせうがそれは各自の考へ方の相異...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...生ぬるい涙じるを手の平で押しぬぐつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そんななまぬるいことではなかった...
海野十三 「海底都市」
...生ぬるい赤い血潮をゴクゴクと...
海野十三 「恐怖の口笛」
...もつと手ぬるい問題にあつてさへ君の日ごろの高雅な文學論を持てあまして...
太宰治 「陰火」
...などの形容はなまぬるい...
太宰治 「恥」
...夫婦生活を始めてから二十何年間、夫は何とつまらない、およそこれとは似ても似つかない、生ぬるい、煮えきらない、後味の悪いものを私に味あわせていたことだろう...
谷崎潤一郎 「鍵」
...川場のぬるい湯へ縮んだからだを浸し...
中村清太郎 「山岳浄土」
...かういふときの人間の感覚の生ぬるい不快さから惨虐な罪が生れる...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...生ぬるい水を腹いっぱい呑んで...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...子等は柄杓に一杯又は二杯の生ぬるい水を...
葉山嘉樹 「井戸の底に埃の溜つた話」
...手ぬるいことでは駄目だと思ったのか...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...ミツは手ぬるいあん子の肩叩きに...
室生犀星 「神のない子」
...手ぬるいものではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...ぬるい人いきれも匂うようで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...春の夜のぬるい夜靄(よもや)が草むらや笹叢(ささむら)から湯気のように湧いている晩である...
吉川英治 「親鸞」
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