...ヤルマールのボートは森の中をぬけました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「眠りの精」
...その母親の櫛の歯のあとなど見えない油つ気のぬけた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...その間に旗男のそばをぬけて...
海野十三 「空襲警報」
...だから、ぬけ穴から、あいつが出てくれば、ぼくが、見のがすはずはなかったんだよ...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...そんな間抜(まぬけ)な事があるものかと...
薄田泣菫 「茶話」
...だしぬけに妙な事を言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...我にもあらずぬけいでて...
田澤稲舟 「五大堂」
...青い風、涼しい風、吹きぬける風...
種田山頭火 「行乞記」
...松林をぬけて行かなければならなかった...
豊島与志雄 「丘の上」
...はじめは談判不調(尤(もっと)も与謝野(よさの)君との間の略式の話について)次にはまた再度貴兄及び塾と談合をはじめたる趣を書添へをり候とにかく雑誌御経営の困難御察申候これにつき森先生の意見は如何に候や小生の考にては原稿料は多少他よりも高く見積りて置く事必要なるは先日申したる如くに候が何もづぬけて高くするにも及ばずはじめよりあまり多く売らむと計りても無益かと存候...
永井荷風 「書かでもの記」
...ひょろ松は、一間ほど離れたところに突っ立ってジロジロと眺めていたが、十吉のほうへ振りかえると、だしぬけに、「おい、十吉、この死骸はどうしたんだ」「どうした、とおっしゃると」「誰か手をつけたのか、掘出したのか」十吉は、首をふって、「そんなことはしませんです、昨晩からこうなっているンで」「それは、確かなことなンだろうな」「確かも確かも...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...石田氏が燃えぐさを持って部屋の窓からぬけだし...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...しかし ぬけ穴を つきやぶった 足は...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう やく 「きつねめさんのはなし」
...ちょびひげサミュエルは かべ板の すきまを ぬけて...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう訳 「ちょびひげサミュエルのはなし」
...白髪になってもやはり髄ぬけのままなのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ぬけ出せない人たちがいる...
山本周五郎 「季節のない街」
...だしぬけに橇がとまつたり...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...今の懐合いではどうにもならぬけに...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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