...小さな羽が一枚ぬけおちて...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「ほんとにそのとおり!」
...こはいかに下枝の寝床は藻脱(もぬけ)の殻...
泉鏡花 「活人形」
...旦那が御番での留守を見はからってねて居らっしゃるまくらもとに立って奥様の御守刀で心臓を刺し通したので大変驚き「汝逃すものか」と長刀の鞘をはずして広庭までおって居らっしゃったけれ共前からぬけ道を作って置いて行方知れずになってしまった...
井原西鶴 宮本百合子訳 「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」
...手錠ぬけなんて、奇術師の二十面相にはわけもないことでした...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...さればこの民族自決問題は如何(いか)なる度合まで進むべきかは知らぬけれども...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...だしぬけに、女性の悲鳴が一声、二声上がって、場は騒然とした...
オー・ヘンリ O. Henry 大久保ゆう訳 「罪と覚悟」
...毛(け)の脱(ぬけ)たるに似(に)たり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...彭君じゃないか」だしぬけに声をかけるものがあった...
田中貢太郎 「荷花公主」
...」「こゝまで筒ぬけに聞えるぢやないか...
徳田秋声 「風呂桶」
...ところでおれはだしぬけに四千五百ルーブルの金を郵便で受け取ったんだが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そこに住んでいる男とそこを通りぬけようとしてる男とは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なかでもむかふの足袋屋の息子なぞは伯母さんがぼんやりしてると後ろからだしぬけに人の横ずつ面をはつつけては逃げて行き行きしたもので私はひどくおぢけてとかくひつこみがちになつてしまつた...
中勘助 「銀の匙」
...還るところを失つた僕をつらぬけ...
原民喜 「鎮魂歌」
...身体じゅうから力がぬけて...
久生十蘭 「キャラコさん」
...舟は洞門をくぐりぬけ...
久生十蘭 「地底獣国」
...あちらでは詭弁的論証を切りぬけ・巧みに組み合された言葉の欺瞞をうちくじく・術を学んだが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ふふう」と栄子は鼻へぬける妙な笑いかたをした...
山本周五郎 「青べか物語」
...彼の鼻はだしぬけに...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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