...翌日は温谷(ぬくいだに)をさかのぼり...
石川欣一 「可愛い山」
...洗濯したり、整理したり、裁縫したり、身のまはりをきれいにする、男やもめに蛆がわく、虱がぬくいので、のそ/\這ひだして困りますね!夜は三杯機嫌で雲心寺の和尚を攻撃した、酒、酒、そして酒、酒よりも和尚はよかつた、席上ルンペン画家の話も忘れない、昆布一罎(マヽ)いたゞいた...
種田山頭火 「行乞記」
......
種田山頭火 「其中日記」
...ぽか/\とぬくい日である...
種田山頭火 「其中日記」
...・ほほけすすきもそよがないゆふべの感傷が月・或る予感、はだか木に百舌鳥のさけぶや・灯のとゞく草の枯れてゐるSよさようなら・ああいへばかうなる朝がきて別れる(改作)石鴨荘草山のしたしさを鶯もなき・月のあかるい水くんでおく・窓からいつも見える木のいつかもみづれる月あかり・月のひかりの、はだか木の、虫のなくや・ひとりで朝からけぶらしてゐる、冬・もう冬空の、忘れられてあるざくろの実・糸瓜からから冬がきた・おちついてゐる月夜雨降る・月の落ちた山から鳴きだしたもの十一月十八日雨はれて曇、ぬくい日だ、また雨...
種田山頭火 「其中日記」
...……・きら/\ひかつて売り買ひされるよう肥えた魚孫の手をひきお寺まゐりのさげてゐるはお米・月からこぼれて師走の雨のぬくい音・触れると散るまへの櫨紅葉かな其中一人にして冬ごもり・小春日のさせば障子をあるく虫のかげ十二月廿四日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...午後はぬくい雨となつた...
種田山頭火 「其中日記」
...何とぬくい寒だらう...
種田山頭火 「其中日記」
...二三日ぬくいので...
種田山頭火 「其中日記」
...どうして今年はこんなにぬくいのだらう...
種田山頭火 「其中日記」
...水仙の芽かよあれこれ食べるものはあつて風の一日水音しんじつおちつきました茶の木も庵らしくひらいてはちり誰か来さうな空が曇つてゐる枇杷の花落葉ふる奥ふかく御仏を観る雪空の最後の一つをもぐ其中雪ふる一人として火を焚くぬくい日の...
種田山頭火 「草木塔」
...雨も春とほく白波が見えて松のまがりやう裸木に一句作らしたといふ猿がしよんぼりぬくい雨となる砂の足あとどうやら晴れてる花ぐもりの水平線・春の海のどこからともなく漕いでくるこれから旅も...
種田山頭火 「旅日記」
...ぬくい/\、ねむい/\...
種田山頭火 「松山日記」
...ぬくいぬくいなあ...
壺井栄 「大根の葉」
...「なんだ、ちっともあったかくないね」「はっは、そうかい」「ぼくたちの先生のポケットは、もっとぬくいよ...
新美南吉 「うた時計」
...安房の町はぬくいところですが...
林芙美子 「浮雲」
...まだなまぬくい屍体の手触り...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...『そんなら十七円五十銭……ぬくい中(うち)……』『ウーム……』と私は腕を組んで考えました...
夢野久作 「近世快人伝」
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